2017年9月の落石事故を重く受け止め、太魯閣渓谷と山道の危険性について記述しました (2017年9月17日追記)。
長かったヒルクライムレースも終了し、台湾を離れる日が訪れました。
永遠に続く夏休みのような雰囲気を持つ花蓮ともお別れです。
中央高地を彷彿とさせる高い山々と南国のヤシの木が同居する奇跡のような光景は、この街に独特のもの。
台北や台中といった大都会では見られません。
過酷なレースを終えたロードバイクを輪行袋に包み、花蓮火車站(駅)から北方を目指します。
左手に山、右手に海という壮大な地形に囲まれて、僅かな平地を列車が走り抜けます。
思えば、前回は深夜に訪れたため、この景色を目にするのは初めてです。
急峻な山合いを抜けて平地に辿り着くと、水田の中に建造物が増えてきました。
台湾東部の街、宜蘭(Yilan)の市街地に入ります。
すると列車は羅東(Luodong)という駅に停車します。乗客がどっと降りて、車内が空きます。
宜蘭を越えると新北市は目前です。新北市は英語では New Taipei City という名称を名乗っているように、台北市を囲む郊外であり、かつては臺北縣(台北県)だった地域だと聞きます。
せっかく自分たちで日程を組んで来ているので、台北に向かう前に瑞芳(Ruifang) 火車站にて列車を途中下車します。
駅前の店舗に自転車とスーツケースを預けて、バスに乗り換え、向かった先は九份 (Jiufen) という有名な観光地です。
台湾に来るのが初めてというみかんさんに、台湾観光らしいところを見せるべく定番の観光スポットへと立ち寄りました。
みかんさんが購入したのは、日本にもありそうな今川焼き。日本のものよりも甘さが控えめで、予想に反してあっさりとして美味でした。
私はブログのネタを作るべく、毒でもありそうな 凄い色をした果物の詰め合わせを購入します。
味は想像通りでしたが、予想に反して温くなっていたのが少しばかり残念でした。
もう少し冷えていれば、もっと美味しく頂けたでしょう。
一通り九份を見て回ったら、バスで下山して、再び瑞芳を目指します。九份と言えば夜景、眼下に海を見渡す絶景、金鉱山の歴史などが面白いところですが、私のようなロードバイク乗りにとっては山岳集落という点でも面白い土地です。
まるで日原(奥多摩町)のような急斜面の尾根伝いに、これでもかと言うほど店舗を詰め込んだ非日常感が堪りません。
もし仮に日原が観光・商業都市化したら似たような光景になるのでしょうか。
瑞芳で預けていた自転車を受け取り、列車に乗って、台北に到着した頃には既に夜になっていました。
台湾での最後の食事は、龍山寺の艋舺夜市で摂ります。
特に訪れたかった理由があった訳ではなく、台北駅で距離的に近く飲食店が多いところを尋ねた結果です。
飛行機の時間の都合で、みかんさんは台北には立ち寄らず、そのまま桃園空港を目指しました。
この辺りで留学時代の旧友(台湾人)と落ち合おうとしたのですが、運悪く連絡がつかなかった為に一人で夜市を歩きます。
しばし靴下やTシャツなどの土産物などを物色したら、翌日早朝の飛行機に乗り遅れないよう、私も空港を目指しました。
今日まで、ありがとう台湾。そして、また来年。
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