ロードバイク乗車時の撮影用途に SONY のミラーレスカメラ用レンズを新たに買い足しました。
SEL30M35 というマクロレンズです。
2011年の発売から既に数年が経過しており、評価も定まっているので、性能面について敢えて特筆すべきことはありません。
ソニー SONY 単焦点レンズ E 30mm F3.5 Macro ソニー Eマウント用 APS-C専用 SEL30M35
購入動機は200km超の自転車ライドに持ち出せる安価な標準レンズが欲しかったからです。
SEL30 の型番から類推できるように SEL30M35 は APS-C で約45mmの焦点距離を持ち、ほぼ標準レンズと同じような使い方をすることができます。
わざわざ今さらと記した理由は、このレンズは APS-C サイズの撮像素子を有する NEX-5T で使用することができますが、レンズ発売から数年後に登場した SONY α7 ILCE-7M2 のようなフルサイズEマウント機では (クロップなしに) 使うことができないからです。
安価で軽量で写りの良い APC-S の単焦点レンズと言えば、私がいつもライドに持ち出している SIGMA Art 19mm F2.8 DN と重なるところがあります。
まさにその姉妹レンズである SIGMA Art 30mm F2.8 DN と SEL30M35 とで、どちらを購入するかで迷いました。
SIGMA 単焦点広角レンズ Art 19mm F2.8 DN ブラック ソニーEマウント用 ミラーレスカメラ専用 929749
SIGMA 単焦点標準レンズ Art 30mm F2.8 DN ブラック ソニーEマウント用 ミラーレスカメラ専用 929701
SIGMA Art 30mm F2.8 DN と SONY SEL30M35 とでは見かけ上の焦点距離はどちらも同じですが、後者は設計が少し特殊なので絞り解放時の明るさが違います。
両者とも安価で軽量なので実売価格や質量の差は気にするほどのものではありません。
SIGMA Art レンズはメーカー純正ではありませんが、姉妹レンズの 19mm を1年以上も使用して2,000枚以上も撮影していますので、不安に思うところは一切ありません。
SEL30M35 はマクロレンズという特徴があるものの、自転車ライドにおいて接写する機会と言えば、訪れたレストランの食事や道端で見かけた高山植物ぐらいのものです。無ければ無いなりに、どうにかできます。
思えば、こうした諸々の事情と最初に (フルサイズ用途に) Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA を購入したことが APS-C (つまりロードバイク用のカメラ) での標準レンズ離れを引き起こした原因なのかもしれません。
悩んでいるところに「こちらはマクロレンズなので描写性能は凄く良いですよ」というメーカー派遣 (?) の販売応援スタッフの声が聞こえます。
その一声から、マクロや引き伸ばしレンズのような複写目的に設計されたレンズは解像度が抜群に良いのだっけと曖昧で不確かな記憶を思い出し、SEL30M35 の購入を決めました。
使用用途は専ら風景用です。
近所で試験撮影してみたところ、購入前に遅いと聞いていたオートフォーカスは、晴天時の風景撮影では全く気になりません。
重かったり、かさ張ったりすることもなく、持ち運びにも良いサイズ感です。フルサイズに換算するとほぼ標準の画角になる焦点距離とは言え、実際は30mmの単焦点という携帯性が生きてくるところです。
手振れ補正はありませんので、偏光フィルタをつけて暗いところで撮影するには頑張らないといけません。元より明るいレンズではありませんので、こんなものでしょう。
ほぼ期待した通りの性能を発揮してくれる中において、唯一、気になったところはシビアなピント合わせです。
いくらピーキング機能を駆使しても、こればかりは電子ビューファインダが無ければ、屋外での確実なピント合わせは不可能ではないかと思えるほどにピントが合いません。
マクロレンズの特徴を活かした接写では特に顕著です。
冒頭の方にある撮影例では、撮影枚数を増やしてピントの合っているものを採用するという力技を駆使していますが、もう少しスマートに解決したいものですね。
撮影直後に Wi-Fi 転送機能を利用してスマートフォンに画像転送し、スマートフォンの大きな画面を使って出力を確認するか、外付けの EVF 機材を新たに導入するぐらいしか、今のところ解決策が思い浮かびません。
数年待っていればファインダ付きの後継機が中古市場にも増えてくるので、それを待つのが現実的でしょうか。