ミニベロの夢と現実

ミニベロ、折りたたみ自転車、小径車には夢が詰まっています。

大都市のおしゃれなカフェから旅行先のリゾート地までどこにでも持ち運べて、スポーツ走行から日常の移動にまで何にでも使える。

そんな夢を追い求めるとアクセサリーを充実させたり、ホイールやクランクの交換などのカスタマイズの方向に向かうことになるのでしょう。

ある意味では合理的とも言えます。

折りたたんでしまえば荷物になるので盗難リスクは低いですし、使用用途が広いのでカスタマイズの恩恵を受けられる機会そのものも多いです。

限られた目的でのみ用いられる MTB やロードバイクよりも投資のしがいがあると言えるかもしれません。

なにしろ、乗車機会がスポーツ自転車よりも圧倒的に多いのです。

普段着で日常使いできるのは当たり前で、持ち運びの容易さを活かして勤務先の近くのロッカーに保管しても良いですし、自家用車に積んでおくなんて運用も可能です。

乗るのに疲れたらその場で折りたためるので、遠出する際に持ち出すことの心理的ハードルは極端に低くなります。

スポーツ自転車ではできないこと、あるいは多大な労力と工夫、専用の装備品が要求されることが、折りたたみ自転車では購入直後から実現できてしまいます。

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なぜリコールを実施するのか

リコールの目的は一つしか存在しません。

製品不良によって起こりうる被害を未然に防ぐことです。競技用の自転車であれば事故を予防することに当たります。

誤解されている意見を耳にしていますけれども、要するにレース中に他人の機材の欠陥によって大勢が負傷する事故に巻き込まれるリスクを許容できるのかという話です。

自分一人が不買すれば回避できるというわけでもありません。

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さっさとリコールしろという話

よく割れるクランクアームの話です。

巷ではガルバニック腐食が生じているなんて言われていますけれども、個人的には極めて懐疑的です。

ここでも過去に何度もアルミ嫌いを公言していますけれども、自転車でガルバニック腐食なんてほとんど聞きません。もし聞く機会があるとしても古い部品の固着ぐらいではないでしょうか。最近のモデルでは見なくなったボトムブラケット下のケーブルガイドのボルトとか。

なにしろ発生条件が電位の異なる2種の金属を電解液に浸すことですので、まず水分があることが必要条件です。

クランクアームが腐食するほど濡れるのであれば、もっと腐食していないとおかしい部分があります。ステンレス鋼のスポークと接触しているアルミニウムニップルです。

このブログではホイールを壊しては自分で補修したり組んでいたりするので、アルミニウムのネガティブな話ばっかり出てくるわけですが、ホイール組みでガルバニック腐食を避けるためにアルミニップルの使用を控えるなんて話は聞いたことがありません。

米国北部の州に住んでいて毎日のように融雪剤の溶けた水のなかを走ってるのでもない限り、聞かない話だと思われます。電位差が少ないから真鍮を選ぶなんて話もまず聞きません。

クランクアームと地面に近い (最近はリムに内蔵される場合も多いので一概にそうとも言い切れないホイールも増えてきましたが) ニップルを考えたとき、水分に長時間触れて腐食しやすいのは果たしてどちらでしょう。

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