Category Archives: 広島県

厳島海峡を自転車で見に行く!

DSC_0212

人生をどこかで間違えて大学院へ進んでしまった影響により、北海道や九州はもとより海外の様々な国に訪れてはトンボ帰りすることが日常となってしまいました。

そんな日常を送っていながらも、これまで山陽や山陰地方には訪れる機会がなく、自転車に乗り始めてから意識的に訪問するまでは無縁の土地でした。

ところが自転車に乗り始め、しまなみ海道の知名度に惹かれて広島県を訪れたところ、その風光明媚な景観と住人の親切さ、食べ物の美味しさに魅了されて虜になってしまいました。

日本三景として名高い安芸の宮島も噂に違わぬ素晴らしい景勝地で、いつかまた必ず再訪したいと日々想い続けてきました。

それも多くの観光客で賑わう厳島神社周辺ではなく、人気の疎らな宮島の東側や南側、厳島海峡に面する細い海岸線の道を走ってみたくなったのです。




訪れる人は多くはありませんが、宮島の東側や南側にも道は通じており舗装もされています。

しかし、わずか 8.5km あまりで行き止まりになってしまうので、純粋なサイクリングを楽しむ場所ではありません。

人気は疎らな分、草陰から鹿が飛び出してくる可能性も高いので、速度を抑えてゆったりと散策する以外の目的には適していません。

その一方で、私のように宮島の景観を楽しんだり、写真撮影に楽しみを見出しているものにとっては訪れる価値は大いにあります。


DSC_0290

DSC_0139


そもそも宮島に自転車を持ち込んで良いものか気になるところなのですが、ここも瀬戸内の例に漏れず 100 円の追加料金を支払えば難なく持ち込めました。

自転車で行けるところまで行って、海に当たったらフェリーに乗るというのが、私にとっての瀬戸内海の楽しみ方になっています。


DSC_0032


厳島神社のある島の北側 (大野瀬戸側) を抜けて包ヶ浦自然公園を目指します。

この辺りの景観も最高なので名残惜しくはあるのですが。


DSC_0329

DSC_0337

DSC_0305


包ヶ浦までは平坦と聞いていましたが、杉之浦隧道の前後にほんの僅かばかりの上り下りがあります。

隧道を抜けると直ぐに包ヶ浦が見えてきます。

包ヶ浦の自然公園を最後に自動販売機がなくなりますので、飲料水が必要な場合は早めに調達しておくことをお薦めします。

公園のテニスコートを横目に水路を越えると途端に道幅が狭くなり上り坂が始まります。

この坂は散乱している小枝や小石によるパンクと鹿の飛び出しが恐ろしいだけで、ヒルクライム慣れした人にとっては大したことはありません。

斜度も最高で 11% 程度です。

展望は時折ひらける地点が数ヶ所あるのみで、基本的には木々の間を延々と進みます。

曲がりくねっていて視界が悪いので下り坂は対向車が恐ろしいです。


DSC_0124


厳島海峡を本格的に眺めることができるようになるのは、島の東側を通り抜けて南側に到着してからです。

坂を下り切ったところでは一面の白い砂浜が広がります。

ここまで来たら、あと一つ二つ丘を越えると行き止まりに突き当たります。


DSC_0252


島の北側は都心の繁華街のように多くの観光客で賑わっているのに、弥山を挟んで対岸では一切の人工音が聞こえず、ただ潮騒の響きだけが静かに聞こえるのは不思議でもあり、魅力的でもあります。

行き止まりまで走り終えての感想は、道という観点から見れば、宮島まで来なくとも似たような道はあると思えました。

翻って宮島の本来の姿を知るという意味では、短くとも非常に満足度の高い散策となりました。

神域とは本来は静謐な空間であり、人が住む場所の近くにありながら遠い存在であったのだろうと感覚的に理解できる気がしたからです。

これが訪れる価値は大いにあると思われた直接的な理由です。

しまなみ海道一望!高見山ヒルクライム

DSC07298

しまなみ海道のヒルクライムスポットとして名高いのは亀老山ですが、新幹線輪行で尾道側から出発するローディーにはアクセスがやや困難という問題があります。

亀老山の位置する大島は、しまなみ海道でも最も南側、四国のすぐ隣という立地です。しまなみ海道は景色と道は最高ですが、街灯や照明は期待できないので基本的には日中の明るい時間帯しか走る事ができません。

しかし、東京から新幹線で向かう場合、どうしても尾道からの出発は午前11時前後となってしまいます。1日でしまなみ海道を往復する事を諦めて今治付近に一泊する事を検討しない限り、経路に含めるには (日照) 時間的な制約から厳しいものがあるのです。




週末の一泊二日のうちに海道を往復して、なおかつ、無理なく東京に帰還できる手頃な 激坂 絶景スポットはないものかと地図上の等高線を眺めていると本州の対岸にある向島に高見山という目標が見つかります。

向島町立花の海岸沿いの交差点から始まり、距離3.0km 平均斜度9.0% という危険な臭いがするスペックが目に飛び込んできます。


DSC07293


地元の食堂の方の話では、晴れていれば四国まで一望できる程の展望の良い場所のようです。しかし、自転車乗りには余り知られていないのか、検索してもあまり情報が見つかりません。

どうせならば、あまり訪れる人のいない向島の東側を回ってアクセスしようという事で、尾道からフェリーで向島に到着して早々にしまなみ海道ルートを外れて東海岸を目指します。

潮風の心地よい海岸沿いを走り続けて南端まで来ると交差点が見えてきます。ここが高見山の入り口です。


DSC07284


しまなみ海道ルートの西海岸回りには県道376号と377号の交差する青看板があるのですが、東回りから来ると何の目印もないので容易に見落とします。

因島大橋が見えてしまうところまで進むと行き過ぎです。

交差点を曲がって376号線に入ると、いきなり酷い上り坂が始まります。


DSC07288


ガーミン計測で斜度11.3%と表示されますが、昨日、しまなみ海道を往復したばっかりで疲れているので、今回は脚さえ着かなければ何でもいいやと脱力しながら緩々と登ります。

この坂を越えて「高見山」という案内看板に従って交差点を曲がってからが本当の高見山です。交差点直後から既に9%、10%の上り坂が続きます。ヘアピンカーブを越えて次のカーブを曲がると下りがあります。この下りの後が非常に辛く、ひたすら登り続ける狭い道が続きます。

展望は徐々に良くなっていきますが斜度がきつく13%や15%という数字が平気で出て来るようになります。さらに路面もところどころ荒れているので、気をつけていないとハンドルを取られそうになります。

時折、残り1km、450mといった距離を表示する看板が出てきますが、「あと少し」というよりも「まだ続くのかよ」という感想しか出てこないぐらい長く感じる上りが連続します。


DSC07308

DSC07309

DSC07294


体感では山梨県の今川峠や八王子の和田峠よりもずっとキツい峠を登りきると展望施設が見えてきます。ここからは尾道市街はもちろん、四国や福山方面まで見渡せるので、登りきった満足度としては十分です。

しかし展望台と御手洗しかないので飲み物の補給は期待できません。私はボトルを忘れて飲料の補給ができなかったので、大変、辛い思いをする事になりました。



ここからは先ほど省略した向島の東海岸の様子を少し。しまなみ海道ではないので、経路を示す路上の青線は引かれていません。

北岸の方は市街化されておりコンビニもありますが、自動車の交通量が多く不快です。

東端から南下する海岸沿いでは車も一気に少なくなります。自転車は元より殆どいません。時折、不意に浜辺の方から飛び出して来る釣り人にだけ注意が必要です。


DSC07242

DSC07239

DSC07292


予定では向島を一周した後、因島東岸の因島水軍スカイラインと奥山ダムを巡ってから東京に帰還するはずでしたが、私が寝坊したためにタイムアップとなりました。