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自走で行く箱根・旧東海道は満足度過去最低の坂

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ソーシャルメディアを眺めていると坂に文句を言っている自転車乗りを多く見ます。そうした坂の中には奥多摩の見慣れた峠道も含まれている事もあって驚きますが、共通する特徴を抜き出してみると以下のような要素を複数あわせ持っている事が多い模様です。

  • 斜度・傾斜がきつい
  • 距離が長い
  • 道幅が狭い
  • 信号停止がある
  • トンネル区間を含む
  • 展望が良くない
  • 路面が荒れている
  • 橋の繋ぎ目がある
  • 遠い・アクセスが悪い
  • 車の通りが多い
  • バスが通る
  • 路上駐車が多い
  • ランナー・登山者・その他の歩行者が多い
  • どこにも通じていない・軽車両進入禁止に変わる

こうした要素を列挙してみると、一つでもアウトになってしまうものから、単独では気にもならないものまで程度が存在する事が見て取れますが、複合すると近づくのも躊躇われるような「なるべくなら通りたくない」ルートが完成する事には相違ありません。

そうした積極的には通りたくないルートも残念ながら世の中には存在します。例えば、今ライドの舞台である箱根の旧東海道です。


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旧東海道は神奈川県の小田原から箱根を経て静岡県の三島に至る4本の道路のうちの一つです。

北側から東海道、旧東海道、箱根新道、箱根ターンパイクと4本の道路がありますが、このうち新道とターンパイクの後2者は自転車走行禁止である為、ロードバイクで小田原から箱根にツーリング (キャノンボールその他) する際には実質的には東海道と旧東海道のどちらかを通ることになります (※ 湯河原や函南、御殿場を経由する経路はまた別にあります) 。

自転車でも通れる東海道 (国道1号線) は、距離が長めで傾斜は緩やか、補給地点のコンビニもたくさんありますが車の通りが多いと聞いています。箱根登山鉄道と並走して走ることになり、観光地や名所もたくさんあります。

対して旧東海道 (県道732号線) は、箱根湯本付近の温泉街を除いて、ほぼ山道を走ります。

旧道であり、傾斜もきつく、入り口付近は自動車のすれ違いは困難なほどの道幅しかない事から、交通量が少ないだろうと見込んだ事が誤りの原因でした。




タイトル通り往路も復路も自走なので、出発地点は東京と川崎の間にある多摩川大橋です。ここから第二京浜こと国道1号線を小田原まで進みます。

道路が空いていており、信号に引っ掛かる回数も少なかった為、約3時間弱で川崎から小田原までの区間を抜けて箱根湯本まで到着できました。


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箱根湯本から東海道を進む場合は道なりに直進しますが、旧東海道に入るには箱根湯本の三枚橋交差点で左折して早川を越える必要があります。

旧東海道はこの入り口付近の道幅が極端に狭く、バスの往来がある度に上下線ともに局所的な渋滞が発生します。入り込んで直ぐの地点にあるコンビニが (おそらく) ラストコンビニです。この後の休憩地点は標高700m付近の峠の茶屋までありません。

この地点から既に車の通りが非常に多く、嫌な感じが拭えません。

温泉街から始まる登りを抜けて行くと道幅が広がり、片側一車線の広い道になります。走りやすくなるのは嬉しいのですが、それは同時に交通量が多い事を示唆するもの。

須雲川の鳥居前の坂などでは途切れる事なく続く車の列に煽られて、勾配の最もきつい内側のワインディングを通る事を余儀なくされます。


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斜度10%を前後する急斜面を登り続けて行くと『七曲り』という案内表示が登場します。

登場するからといって何かが変わる訳ではありません。ここに来るまでに既に十分に傾斜はきついのです。

一つだけ変化があるとしたら、ここから登山者やランナーの数が増えました。しかも、山道にしては珍しく歩道があるにも関わらず、堂々と車道を歩いて降りてきます。

声を掛けて下さるのは嬉しいですが、車道は危ないので歩道を歩いて頂きたいのが本音です。


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景色も開けず、交通量も全く減らず、斜度も落ちずのあんまりな行程を進むと峠の茶屋が見えてきます。まさに旧東海道の良心です。

さらに進むと『石畳』や『お玉ケ池』といった観光地を意識させるバス停が見えてきますが、実物は登坂車線からはよく見えませんし、斜度もきついままなので意識する余裕はありません。

立ち止まる事なく進んで行くと辿り着いた先は、なんと観光名所の芦ノ湖。

ここまで前知識なしで箱根に初訪問しましたが、これでは交通量が衰えない訳です。


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帰宅してから走行経路を調べてみると、箱根とは急峻な山合いの狭い盆地に東西の主要交通路と多々ある観光施設をギュッと押し込んだような土地だということが分かりました。

その観光施設も箱根関所などの歴史施設、富士火山帯に由来する火山や温泉街に博物館、そして美術館にゴルフ場に山岳鉄道と多岐に渡り、地図を眺めているだけで感心してしまうほどです。

ただでさえ交通量の多い東海道に通行困難な険しい山道、多くの観光施設と観光客を集中させる箱根は、まさに交通の難所。

こんなところを自転車で走ろうとするのが根本的な間違いなのではないかと深く反省する事になりました。

箱根観光なら鉄道一択ですね。

三浦半島では東京湾の水も透き通る

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三浦半島は東京から南の方角に60kmから70kmほど離れた位置にあります。

神奈川県の横須賀市、三浦市、葉山町、逗子市などに相当しますが、関東平野の南端にありながら海峡に断崖絶壁、無人島に白い砂浜に透き通った青い海に米軍基地と非日常感あふれる光景が広がっています。

四国や瀬戸内海の島の光景と偽っても誰も疑わないような漁村の風景と美しい海岸が東京のすぐ近くにあると言うだけでも感激ですが、都市部の人口密集地帯でありながらバイクラックの設置が多く、サイクリストの受け入れ態勢が整っている事には驚愕するばかりです。


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横須賀市・うみかぜ公園

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横須賀市・観音崎灯台

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横須賀市・観音崎公園

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三浦市・城ヶ島大橋

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鎌倉市・由比ヶ浜


私は東京から自走で訪れましたが、三浦半島は鉄道網が発達しているので輪行でのアクセスも容易です。横浜という大都市の近隣で居住人口が多い事に加えて、東京湾の防衛上の観点から重点的に交通網が整備されてきた経緯によるものでしょう。

三浦市の南端を除いては好きな地点から出発できると同時に、天候の悪化や機材トラブルの際には最寄駅から即座に撤収できると言う利点にもなります。

名物は三崎のマグロやシラス、横須賀では基地や米軍に因んだカレーやハンバーガー、逗子や葉山、鎌倉などの著名な観光地に出れば、有名店には事欠きません。




注意点としては、とにかく自動車が多過ぎるの一言に尽きます。半島の急峻な地形ゆえにトンネルが多かったり、時折、斜度10%に迫る坂が現れるなどアップダウンがそれなりに (一周のみなら獲得標高1,000mぐらい) ある等の気をつけるべき点は多々ありますが、最大の問題の前には些細な事に過ぎません。

限られた狭い道路に居住者と観光客の自家用車が集中しますので、道中では終始バイクや車の真後ろを気を遣いながら走行する事に徹する事になります。


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私が訪れた日は風速が11m/sに迫り、強風波浪注意報が出されるくらい南風が強かったのですが、それでも海岸線以外では排ガスの臭いが衣類に纏わり付くほど車が多く空気が悪いものでした。その臭いたるや、東京の副都心、それも国道沿いに住んでいる私からしても気分が悪くなる程の強さです (そして海岸線に逃げれば、強風に乗った砂つぶがアイウェアの隙間を縫って吹き付けてきます)。

ただし改善策もない訳ではなく、観光客の自家用車やバスが動き出す時間帯を避けて、輪行で早朝から乗り入れてしまったり、冬の閑散期を狙って訪れれば不快感や危険性を大幅に低下させる事ができます。

上述の通り、三浦半島は東京近郊とは思えない程の非日常感と絶景に溢れていますが、その多くが駐車困難な海岸沿いに突如として現れますので、自転車で訪れる価値は大いにあります。

車では気づかずに通り過ぎてしまう地点にこそ、本当に美しい絶景が広がっていると言う土地柄と考えて間違いありません。