Category Archives: 埼玉県

川越はサイクリングロード至近の観光地

DSC02112

自転車で気持ちよく走ることを意識していると、自然と車や人通りの多いところを避けて、ダムや峠のあるところを目指すようになります。

危険な追い越しや急停止の回数をなるべく減らして、快適に走り続ける事がそもそもの目的ですが、山間部の綺麗な水や空気、非日常的な緑と青の景色、ヒルクライムの達成感を知ってしまうと、次第に山の中を走り抜ける事が病みつきになってしまいます。

反対に最も目的地として縁がなくなっていくのが (山間部の避暑地や温泉街を除いた) 観光地です。

唯でさえ人が多く集まる上に、(地形的な理由や旧い街並みを保全しているために) 一般的に道が狭小で、駐車場から溢れ出た自家用車の渋滞が常態化しているところも少なくありません。

東京都内の市街地と同様に、真っ先に走行経路から除外したくなるところがほとんどです。

そんな観光地、しかも道の入り組んだ城下町でありながら、例外的に自転車でも行きやすい場所が小江戸の愛称で知られる川越です。

行きやすいどころか、サイクリングロードを走っている間に自然に到着してしまうのですから驚きです。


DSC02054

DSC02051

DSC03168


荒川サイクリングロードを北上し、大宮付近の河岸工事を避けて左岸から右岸に渡ると、いつの間にか入間川サイクリングロードに迷い込んでしまうものです。

その入間川サイクリングロードの入り口に立って、周辺の案内図を確認すると2つの事に気がつきます。

1つは知らないうちに川越市に既に到達している事、そして、もう1つは川越の伝統的建造物群保存地区の近くまでサイクリングロードを経由して辿り着ける事です。

荒川と入間川の分岐点辺りは歩行者も自転車も通行人は疎らなので、上述のように危険と混雑を避ける目的で通行を忌避する必要性もありません。

せっかく辿り着いたのであれば、機会を利用して川越の街を訪れて見るのも一興です。


DSC02075

DSC02088


サイクリングロードで市街地の端まで近づいたら、自転車を降りて押し歩きで街中へと入ります。

街中に入って直ぐに気がつくのは、伝統的な木造と近代 (≠現代) 建築の入り混じる独特の景観です。

京都よりも会津若松を彷彿とさせますが、その面積も密度も立派です。

歯抜けのように駐車場に変わる事ない様から、街自体を保全しようと努めている川越市民の不断の努力が伝わってくるようです。

有名な観光地でも、寺社の門前町を除いて普通の市街地となってしまっているところも多いので、市街地そのものが往時のままに保全されている事に新鮮な驚きを感じます。




メインストリートと思わしき通り (大正浪漫夢通り) を南から北に抜けると仲町観光案内所が見えてきます。

どうやら保存地区、ヨーロッパで言うところの旧市街の中心地は、さらにその先にあるようです。


DSC02102

DSC02096


北に進んで到着した木造建築の密集する商店街で河越抹茶のジェラートを頂きます。

伊藤園の『狭山茶』で知った事ですが、特産品の狭山茶は川越藩に由来するものらしいです。

この人通りの多い商店街ですが、残念ながら歩行者と同様に車の通りが多く、保存地区であるためか歩道もほとんどありません。

こういうところこそ、月に数回、週末の昼間だけでも良いので、車両進入禁止の歩行者天国とした方が良いと思われるのですが、実現していないところを見ると、それによる不都合の方が大きいのかもしれません。

初めて訪れた川越ですが、質も量も想像以上で散歩するのに楽しいところでした。

クロスバイクでも都内から十分に往復できる距離なので、自転車で訪れて駐輪場を利用し、博物館や商店街をじっくりと見物してまわるのも良いかもしれません。

スマホ一つで荒川散策 100kmライド

DSC_0645

荒川サイクリングロード沿いの名所として名高いのは榎本牧場ですが、実は私は未だに一度も訪れた事がありませんでした。

そもそもの荒川自体、私の家から東京都心を挟んで反対側に位置している為、サイクリングロードに至るまでの一般道が混雑していて危険である事が容易に予想され、実際の距離以上に心理的に距離感を感じます。

あくまでも心理的なものなので、例え往復の距離が160km超で獲得標高が2000mを超えるような奥多摩でも、道中の信号が片手で数えるほどしか存在しなければ何の苦痛もありません。しかし、路上駐車と信号停止に溢れた狭い車道では、僅か10kmの距離でも苦痛でしかありません。

そうして敬遠し続けてきた荒川ですが、いざ走行してみると、これがどうして非日常的な光景に満ち溢れた素晴らしい道でした。




東京都内の区間は道幅の広いだけの多摩川といった趣で面白いものは何一つありませんが、埼玉県に入り朝霞水門を越えると展望が良くなり、徐々に開放感が感じられるようになります。


DSC_0603


そのまま進み続けて右岸のサイクリングロードが途切れる地点、秋ヶ瀬橋から左岸に渡った先には、これまた自転車乗りに有名な彩湖があり、自販機や公衆トイレなどの貴重な休憩施設があります。

サイクリングロードとしては一度ここで途切れてしまうように見えますが、左岸の秋ヶ瀬公園内の通路を経て川上の方角まで続いています。

ここから北側の景色は住宅地の合間を抜けて走るような都内の道や多摩川サイクリングロードとは全くの別物です。


DSC_0604


遮る物の何もない平地に果てしなく広がる空が待っています。

新宿三丁目交差点から僅か38kmで、この光景に出会える事に感動すら覚えます。

自転車に乗っていて楽しいのは、こういうところですね。

そこから更に10kmほど進むと、目的地の榎本牧場への案内看板が見えてきます。


DSC_0639

DSC_0634

DSC_0631


訪れた人の話を聞いている限りでは東京から気軽に訪問できるような気分になりますが、Garmin計測で新宿三丁目交差点から約50km、戸田橋 (板橋区舟渡3丁目・国道17号線) から約33kmの走行距離がありましたので、それなりに遠いです。

秋ヶ瀬公園より先では自販機が散見されますが、河川敷には補給ポイントもほとんど存在しませんので準備はしっかりとされてから目指された方が無難です。

4月末にしては高めの24度の外気温の中、こだわりのヨーグルトジェラートを美味しく頂きます。


DSC_0614


用事もなければ、この後に秩父山系の峠を訪れたいところなのですが、東京を訪れている台湾人の友人との夕食の約束を控えているので、早めに折り返して日没までに帰宅します。

来ようと思えば隙間時間に自走で来て、帰れてしまう、そんなところが荒川の魅力なのかと思い直しました。