2年連続!サザンセト・ロングライド 2016 に東京から参加 (3)

大会概要とスタートから第2エイドステーションまでの詳細はこちら、オレンジロードから伊保庄マリンパークまでの詳細はこちらをご覧ください。


道の駅 上関海峡・128.4kmまで

午前11時前後に到着した第4エイドステーション・伊保庄マリンパークですが、みかんさん達がゆったりと過ごしているうちに正午を回りました。

毎回の事ながら東京での週末ライドでの休憩時間の短さ (または休憩自体が存在しない事) との余りの違いに、心が急かされて落ち着きません。

走り出して道路が空いている事を確認できると平常心を取り戻す事ができるのですが。午後12時を過ぎて、ようやく出発できるようになると嬉しさに思わずギアが上がります。




ここまで来るとサザンセト・ロングライドも後半に突入します。昨2015年大会にあった田布施のゴール直前のアップダウンが経路から外された本2016年大会では、この区間が後半の山場と言い切っても過言ではありません。

皇座山の麓をかすめて熊毛半島(室津半島)を横断する経路には、昨年の大会でも1番と思われた急斜面の登り坂が待ち構えています。その勾配のきつさから、昨年は参加者の多くがロードバイクを降りて押し歩きする光景を目撃する事となった場所です。そうした光景が見られたのは160kmのロングライドの中でも唯一ここだけです。

今大会ではトラブルを見越してか、急勾配の手前に予め多くのスタッフが待機して参加者を見守っています。ここを乗り越えれば次のエイドステーションまでは長い下り坂。伊保庄の砂浜から海岸線沿いとトンネルを経て、目紛しく移り変わってきた風景が山道のそれに変わると問題の峠へと至ります。

この峠は名前こそありませんが登り始めと頂上の手前が特にきつく、瞬間的にGarminの斜度計が10%を超えるので全く侮れません。登りきった先では6%の下り坂が約2km続きます。

アウター50-インナー34のコンパクトクランクを装備していたこともあり、昨年は力づくでフロント34-リア25のギア比で回して脚を攣りそうになりましたが、峠までの経路を知っている今年は最初からダンシングで勢いをつけて乗り切ります。


峠を越えた先には第5エイドステーション・道の駅 上関があります。

ここにはレストランと物産販売店、町立図書館があるだけあって、全ロングライドのエイドステーション中でも御手洗が圧倒的に清潔です。去年も今年もここで顔と腕を洗って日焼け止めクリームを塗り直しています。

物産販売店では土産物が購入できるほか名物の甘夏アイスクリームも頂けますので、ここに立ち寄るために小銭を用意しておくのも良いかもしれません。

もちろんエイドステーションに設けられている飲料水などは無料で頂けます。2015年は河豚の唐揚げがあったような気がしますが、今年は補給食コーナーには立ち寄っていないので詳細は分かりません。

時刻は午後12時45分前後。暑いのでアイスクリームが美味しいですが、先の峠でも減らなかったボトルの緑茶が余っているので食料や水分の補給は見送ります。

柳井ウェルネスパーク・ゴールまで

第5エイドステーションを過ぎると以降は補給地点はありません。

熊毛半島の西海岸を北上し、上関、平生、田布施の熊毛3町を通り抜けてスタート地点の柳井ウェルネスパークへと帰還します。

海岸線沿いを走る上関と平生は走りやすいのですが、田布施に入ると信号や踏切を通過するので走り方を変える必要があります。昨大会ではラストスパートのアップダウンがありましたが、今年は平坦な経路でまっすぐウェルネスパークを目指します。

完走の敷居は下がりましたが、そのせいか信号ストップが増加した印象があります。

人気が出て参加者が増えている事を考えると経路変更も適切かと思われますが、継続して参加していると少しばかり寂しく感じるのはここでも変わりません。

最後まで一貫して同じペースを維持する事を心掛けながらフィニッシュラインを通過し、午後2時前後に今年のロングライドを完走しました。

今年も周防大島の絶景とエイドステーションの新鮮な果物を堪能できたのは本当に幸運でした。

これがあるから仕事も練習も頑張れると思わせてくれるサザンセト・ロングライドは、何度も参加してみても特別なイベントです。

2年連続!サザンセト・ロングライド 2016 に東京から参加 (2)

大会概要とスタートから第2エイドステーションまではこちらをご覧ください。

橘ウィンドパーク・78.3kmまで

第2エイドステーションのなぎさパークまでが前半の平坦区間なら、第2から第3エイドステーションまでのこの区間は字義通りの前半の山場となります。

この区間における経路はオレンジロードの愛称で親しまれている広域農道で、細かなアップダウンの連続する山道となります。ロングライドの獲得標高を上昇させる事に一役買っている事は間違いありません。

昨2015年大会にここで脚を攣って苦しい思いをした経験がヒルクライミングへとのめり込む転機となった事から、私にとっては個人的に思い入れの強い場所でもあります。

その厳しいオレンジロードを1年振りに訪れてみたところ、驚くべき事に普通の山道として難なく通り過ぎる事ができてしまいました。

体感では途中に斜度8%程度の登り坂がありましたが12%を超えるような「激坂」の類は見られず、昨年はどうしてこんなところで躓いたのだろうと不思議に思われました。

確かに平坦ではありませんがヒルクライムで目的地として設定するような峠道ではなく、その前後で経由する通過地点としてありそうな道といった方が適切です。

これを越えられなければ今川峠や松姫峠はもちろん、そこに至る際に経由する都民の森にも辿り着けませんので、今となっては越えられて当然とも言えますが少しばかり寂しい気持ちもあります。

第2エイドのなぎさパークから坂道を上がり、民家の密集する伊保田の市街地の細道を抜けると裏山といった趣の登り坂が現れます。ここからがオレンジロードの始まりで、それ以前までの海岸線沿いとは打って変わって険しい山道の雰囲気に入ります。いきなり登り始めて少し下り、また登ってという具合にアップダウンが激しいのが特徴です。

下りでスピードに乗って勢いで登ろうとすると疲れるので淡々とクランクを回しながら、時折、眼下に広がる海沿いの景色を楽しむぐらいの気持ちで力を抜きます。




走り終えてみると Orange Road 6 のセグメントで平均時速22.1km/h、ケイデンス91rpmでペースを乱す事なく無事に抜けられていました。

実走時の速さよりも時速やケイデンスが常に一定になる事を心掛けての155.2km全体で平均時速28.8km/h、ケイデンス94rpmなので、オレンジロードでもペースが乱れなかった事により1年分の成長を少しばかり実感できました。

オレンジロードの山岳区間を抜けると再び市街地の細道を抜ける事になります。この道の法定最高速度は30km/hなので注意が必要です。無意識的に28km/hを超えないように、尚且つ後ろの走者に追突されないように必死にGarminを確認しながら早め早めのハンドサインを心掛けて、車や歩行者の有無を確認します。

市街地を抜けた先にあるのが、ほぼ折り返し地点となる第3エイドステーションです。午前9時30分頃に到着すると綺麗に晴れて青空が広がっていました。




伊保庄マリンパーク・110kmまで

ここからが2015年大会とルートが一部異なる区間です。

周防大島内のルートは同一ですが、柳井市に入った先の大畠駅北側の急坂が今年は経路から外されています。私も昨大会で急な下り坂が危険だと指摘した地点なので大会運営の英断に素直に感謝したいところです。

その結果、第1から第2エイドステーションの間と同様の平坦区間となりました。

海風が強い点も同じです。道の空き具合という点では最高に走りやすかったオレンジロードとは対照的に、ここからまた車の交通量が多くなる事が注意点です。今年は気温が高いためか昨年とは比較にならないぐらい釣り人 (路上の歩行者) が多い事にかなり神経を使いました。

ここを過ぎると周防大島を抜けて再び本州の柳井市に戻ってしまうので名残惜しくもあります。大島大橋に至るまでの美しい西海岸を眺めながら限られた時間を楽しみます。

大島大橋を超えて柳井に入ると久し振りに信号が連続します。第4エイドステーションまで平坦となった今年は特に注意すべき事はありませんが、強い向かい風が吹き続けているので同一ペースを維持し続けると疲労がたまります。



第4エイドステーションの伊保庄マリンパークは美しい砂浜です。ロングライド全体を通して写真写りの良い絶景スポットの一つである事に疑いの余地はありません。

時刻は午前11時を少し過ぎたばかり。徐々に気温が上がってきましたがエイドステーションで頻繁に水分補給ができるので、ドリンクホルダーに設置されたボトルの緑茶が全く減りません。

続く

2年連続!サザンセト・ロングライド 2016 に東京から参加 (1)

昨年のサザンセト・ロングライド 2015 に引き続き、周防大島の美しい海岸線を堪能すべく今年もロングライドに参加しました。

このロングライドこそ、私が初めて参加したサイクリングイベントであり、手信号の出し方からヒルクライムまでのあらゆる技能の向上を決意させたロードバイク生活の原点であり、自身の成長を確認する場でもあります。

昨年と比較して 2016 ではコースが一部短縮されセンチュリーライド (160km) ではなくなった事、またそれにより獲得標高が約600mほど抑え気味になった事に特徴があります。

偶然ですが当日の天気も穏やかで、日中は25℃近くまで気温が上がった事から昨年と比較してとても走りやすい大会となりました。昨年は晩秋を思わせる冷え込み具合でスタート前は寒さで悴む程でしたので、万全の防寒対策を用意していただけに拍子抜けする事になりました。この暖かさからドリンクボトル2本体制で臨みましたが、後述のようにその心配も杞憂に終わりました。

様々な条件 (と幸運) が重なって完走の敷居が低くなった2016年は、より純粋にライドを楽しめる良いイベントになったというのが参加後の感想です。

昨年は東京から1泊2日での参加 (大会終了後、飛行機で当日帰還) は想像もできませんでしたが、今年のコースで天候に恵まれるという条件付きであれば、走り慣れた人であれば十分に検討可能とまで思われました。




当日受付

前日の余興もほどほどにホテルに切り上げた私は、10月2日当日の午前3時にみかんさんの運転する車に拾われます。

初参加であった昨年は余裕を見て大会前日にスタート地点のある柳井市内に宿泊しましたが、既に勝手を知っている今年は集合時間前に車で乗り付ければ十分という判断です。開場直後の4時30分に駐車場に到着し、まだ薄暗い中を車のヘッドライトを頼りに自転車を組み立てます。

5時を過ぎて当日受付が始まると同時に会場に移動し、ゼッケンとステッカーを頂いて集合場所に自転車を並べます。

ここに並んだ順にスタート地点に移動し、6時15分の出走開始から15人づつ30秒置きにスタートを切ります。

私たちのグループは先頭から遅れて5分後の6時20分ちょうどに出発しました。

むくのパーク・24km地点まで

第1エイドステーションの むくのパーク までの24kmは昨年と全く同じルートです。スタート直後に信号での右折がある事と大島大橋の入り口では一時停止して橋上は歩道を走る事が注意点となります。

去年はこの区間を走りきっただけで十分に走った気分になりました。それが今年は気が付けば第一エイドステーションに到着していました。走行時間は約50分弱。

スタート直後でまだまだ人数が多いので、手信号と声掛けに意識を集中して常に前後左右の走者と路面の障害物を見回していた結果、いつの間にか大島大橋の手前に来ていました。

1列に並んで橋を越えると今度は車に意識を向けながら、少しづつ自分の走り慣れたペースになるように速度を上げていきます。徐々にペースに近づいてきた頃にエイドステーションの入り口が見えました。

いつもは補給場所が存在しないという事情から60kmに1度ぐらいを目安にしているので、ウォーミングアップ中の突然の休憩に若干の戸惑いが生じます。

西日本一と噂に聞くエイドステーションの充実ぶりは今年も素晴らしいです

なぎさパーク・54.3kmまで

第2エイドステーションの なぎさパーク までの約20kmも昨年と同じルートです。

注意点は車の交通量がやや多い事です。2015年のコースでは前半の平坦区間といった趣でしたが、平坦区間がコース全体の多くの割合を占めるようになった2016年では海風が強烈な区間といったところでしょうか。

私は心拍計もパワーメータも持っていないので時速30km/hを維持し続ける事を目安に向かい風の中をひたすら走ります。

第1エイドステーションに到着する頃には良い具合に参加者がバラついて道路が空いていたのですが、みかんさん達がエイドステーションで潤沢に時間を使っている間に後発スタート組も次々に合流して、先程よりも明らかに道が混雑しています。




昨年は幸いにして走力の近い他の参加者と協調して強風に立ち向かう事ができたのですが、今年は向かい風が強くなる毎に前を走る走者のペースが乱高下して危険なので、早々に先頭に飛び出して止む無く集団を引く立場を買って出ます。

しかし、その集団も登り坂で崩れて、以降は私一人の単独走となります。

このまま次のエイドまで独りかなと思い始めた頃、みかんさんとそのチームメンバーのトレインの追い上げにあっさりと抜かれて、彼らに遅れてエイドステーション入りを果たします。最初から本気出して



時刻は午前8時30分。雨も危惧された天候はこれから快晴に向かいます。

続く

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