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10分 更新: 2026/09/22

自転車趣味を持ちながら東京に適応する試行錯誤

東京暮らしと自転車趣味は相性が良くありません。 都心から 100km 以上も延々と続く広大な市街地、狭小で曲がりくねった道路、溢れかえる路上駐車に、一極集中で年々悪化するばかりの過密化。 自転車乗りにとって最悪の場所と形容されることも少くなく、せっかく運動不足解消のために自転車に乗り始めた人が諦めて辞めていく姿を何度も目にしてきました。 私の周囲でも3年以上も継続して乗り続けている (趣味で1ヶ月に300km以上も走行する) 人は、次のいずれかのパターンに限られています。
  1. 荒川などのサイクリングロードの近くに住んでいる
  2. 早朝の限られた時間にのみ自転車に乗っている
  3. 輪行などにより東京から離れた場所に移動して自転車に乗っている
  4. 東京から離れた場所へと住居を移している
つまりは日中の一般道を避けることが継続の秘訣と言えそうです。 それほど迄に忌諱される東京の道路 (一般道) の特徴ですが、良く指摘されるのは信号停止の多さです。

信号ストップの本当の問題

多くの人が口にするのは、ブレーキを掛けることがストレスになると言う意見。 私も信号停止が何よりも嫌いなので、信号そのものがストレスの原因と捉えていた時期もありました。 ところがジョギングを始めて同じ道を走り続けているうちに徐々に考え方が変わりました。 自転車でも徒歩 (ジョギング) でも同じ道を走れば、似たような頻度で信号に止められます。信号による急制動で体に掛かる衝撃は、低速で走る自転車よりもジョギングの方が比較にならないほど大きいです。 それにも拘らず、ジョギング中は信号停止にストレスを感じることは、ほとんどありません。 どうしてなのだろうと改めて考え直してみると、自転車走行と比較してジョギング中は衝突の危険性が圧倒的に少ないこと気がつきました。

錦帯橋

岩国を縦貫する国道188号線 (※ 立石交差点より北側は国道2号線 )

春日大社

高の原駅前 (平城・相楽ニュータウンの入口)

しかし、移住する際には自分だけでなく仕事 (顧客) も一緒に東京から離さない限り、結局は東京に引き寄せられてしまうのが難しいところです。 私も学生時は京都の東山に住んでいたのですが、その際にパートタイムで (最適化や分散処理など若干の専門知識の必要な) プログラムを書いていたことから、毎週、鉄路で東京の港区まで 1,000km 往復するという悪夢のような生活を送る事態に陥ったことがあります。 その事も遠因となって、徒歩移動で生活を完結できる現在の住居へと至るわけですが、それはまた別の話。 現実的に東京の経済圏から独立しようと考えるのであれば、東京以外の三大都市圏である大阪、名古屋、または地方中枢都市が最有力候補となります (前述の岩国は広島都市圏、奈良や相楽郡は大阪都市圏です)。 とは言え、現在はその大阪圏や名古屋圏ですら首都圏に対して人口転出超過になっているので、それも年々難しくなっていっているのが困ったところ。 無事に東京の経済圏から独立したり、人事異動で地方転勤できれば良いのですが、そうでない場合は移住した後でも東京中心の生活に戻ってしまう可能性は避けられません。 もはや海外を目指した方が良い気分にもなりますが、1シーズンだけなら最高の気候だと断言できる場所は多々あるものの、年中を通しての降雨量、極度の低温、高温、乾燥、風塵、大気汚染、積雪や路面凍結、路面舗装の有無、そして自転車道の整備具合などを考えると自転車趣味だけの為に移住したいと思える場所は、あまり思い浮かびません。 多くの場合は冬季に除雪が行き届いていれば問題ないのですが、それを自転車道まで実現できているのは、私の知る限りでは 平地国家 デンマークの都市部のみです。

2月の Koebenhavn

一長一短な東京都心 30-70km 圏

そこで自転車趣味と東京暮らしの落としどころとして見出されているのが、都市圏と山間地の中間に位置する相模原台地や多摩丘陵、狭山丘陵の住宅地です。 住環境も都心よりも良い場合もあり、地方都市の中心部と比肩できるほど便利でありながら、首都圏の中では (あくまで首都圏の中では相対的に) 交通量の少ない山間地へのアクセスが良いことから好んで移り住む人もいます。 ただし首都圏は都心部から離れるほど (ただでさえ狭い) 道路がより狭く貧弱になるほか、域外交通手段が一本の国道または鉄道路線のみに絞られる傾向にあり、不便な面も少なからずあります。 とくに勤務先が都心に位置する場合には、ラッシュアワーの混雑によって1日の10分の1が通勤に費やされ、23区以上に自転車趣味を続けることが難しくなる可能性もあります。 また最寄りの山間地へのアクセスは良くても、前述のように人口と交通量の絶対数が多い割に道路整備が遅れている地域が少なくないので、いつもと違うところを走りたいといった場合に選択肢が極端に限られるという思わぬ陥穽も存在します。 遠方への輪行では、最寄りのターミナル駅 (多摩地域なら新宿・入間地域なら池袋など) に辿り着くだけでも一苦労で、更にそこから1回から2回ほど大混雑の中での乗り換えが必要となることが通常です。 レース志向でストイックに練習する人や週末しか乗らないという人にとっては決して悪い場所ではありませんが、私のように勤務先が東京都心にあり、なおかつ、毎日でも走りたいという場合には余り適していないように思えます。 そして肝心なことですが、私は鉄道が大嫌いなので、電車での移動を前提としないと生活が完結しない土地に住むなど考えられません。 あまり輪行しないのも、この辺りに理由があります。

東京で自転車に乗ることを辞めた

問題点を洗い出し、地方移住や郊外移住、輪行など様々な解決法を検討してみましたが、どれも現時点では効果に疑問があったり、実現性や継続性に乏しかったので、東京にいる間はローラー台を回すことに落ち着きました。 自転車に乗りたいときには思い切って飛行機や車で輪行して遠方に出かけます。 ただし1時間でも外を走った日の方が、そうでない日よりも幸福感が高いので、ローラー台に乗らない日にはジョギングで外を走ることに決めました。 ジョギングは都内でも比較的安全である反面、膝への負荷が大きく、自転車に乗る感覚でアスファルトの上を毎朝 20km (およそ2時間) も走ったりすると簡単に膝を傷めます。 そこでローラー台との組み合わせが活きてきます。ジョギングだけでも気分的に不十分ですが、ローラー台だけでも単調です。それらを交互に組み合わせると飽きにくいという訳です。 外を走りたいときにはジョギングを、膝を休めたいときにはローラー台を、楽しみたいときには飛行機輪行を。 これが好きな自転車で嫌な思いをしない手段として私が最良と考えた方針です。
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