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6分 更新: 2026/09/22

ドイツで試したツーリング自転車

MTB のフレームをベースに、スリックタイヤを履かせて、泥除けとキャリアを付けた自転車を日本では何と呼ぶでしょう。 正確な名称や分類は不明ですが、ドイツの街中を走っている自転車には、こういう形をしたものが多いです。いわゆるシティサイクル、あるいはコミューターバイクと言うやつですが、日本の「ママチャリ」と比較すると価格やパーツ構成に大きな違いがありますので、ここでは便宜的に「ツーリングバイク」と呼びます。 これも曖昧で誤解を招きかねない表現ですが、キャリアを設置することを前提とした長いチェーンステー、直進安定性を重視したホイールベース、ボトムブラケットからハンドルまでのリーチの短さ、そして何よりも 700 x 40C の太いタイヤを標準装備しているところは KOGA WorldTraveller や Genesis Tour de Fer のような本物のツーリングバイクに通じるところが有ります。 私がまだロードバイクを購入する前、ランドナーを探していたときに想定していた「旅する自転車」というのも、こういう自転車でした。 ただ一つ個性があるとすれば、この自転車にはサスペンションフォークが付属します。 これはドイツ人の好みで、一般的に見かける街乗り自転車の半分ぐらいにはサスペンションが付いているぐらいドイツでは溢れています。 フランスやオランダやデンマークのような隣国に行くと、ドイツほどフロントサスペンションが付いている自転車を見かけませんので、ただただドイツ人の好みを反映しているように見えます。 おそらく自転車レーンに従って走行していると、車道と歩道を行ったり来たりして頻繁に段差を乗り越えることになるためでしょう。オフロード走行のための装備ではないと思われます。

Continental Contact Plus City Reflex タイヤが路面からの衝撃の多くを解消してしまいますので、フレームやサスペンションの個性も誤差ぐらいにしか感じないからです。 エアボリュームは正義だとはっきりと分かるところです。 ロードバイクに乗り慣れていると走行中の微細な振動や突き上げがないので、乗り心地は同じ自転車とは思えないほどマイルドな反面、加速感には欠ける印象です。ただし、力が逃げているような感触や車体の重さに引っ張られる感覚はありません。 走り出しが重いと感じたことはありませんが、足を止めると失速するのも速いです。時速 25km/h 以上の高速走行を維持するのは難しいと感じました。 しかし、平均時速 18km/h ぐらいまでの移動速度であれば、1日10時間以上のライドでも無理なく継続できそうだとも思われました。 ここまでで気掛かりな点があるとすれば、敢えて挙げれば貧弱なブレーキぐらいです。 これもロードバイク基準では不安になるところを、40C の太いタイヤであればオフロードでも十分にグリップするので、走っているうちに気にならなくなりました。 こういうのを経験するとブレーキの制動力はタイヤの性能に依存することが良く分かります。 なおタイヤを入れ替えたら少し滑るようになりましたので、どんな天候や路面状況でも確実を期したいならディスクブレーキのほうが良さそうです。 とは言え、舗装路を走っている分には全く問題になりません。 バイエルン州の場合、未舗装路のサイクリングロードが意外とたくさんあるので、これらを楽しまれる場合には少し工夫が必要かも知れません。 バイエルンで週末ごとに 150km ぐらい走り回っていると、オフロードを走る機会もそれなりに得られます。 例年ですと、この時期は降雪によって路面が泥濘んでいたり、気温が -5℃ を下回って外出するだけで肌が痛くなるものですが、今年は日中の最高気温が 8℃ から 11℃になるほど暖冬なので自転車に乗る機会も格段に多いです。 まあ冬の間の天気が悪いのは、いつものことなので気にしてはいけません。一帯が水路ごと凍結していないだけマシです。 そうした悪天候や路面の悪さを考えるとロードバイクよりも安定して使えるのは利点ですが、絶対的な移動速度が遅いので走行距離が思ったように伸びないのと、ポジションの自由度があまり高くないのは欠点かも知れないと思えてきます。 車体が頑丈で、荷物も運べて、長距離走行に適しているのは立派な個性ですが、駐輪時の盗難に気を遣うのはロードバイクと変わるところはありませんので、なかなか一台で万能につかえる自転車を考えるのは難しいところです。

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