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7 min read Updated Sep 22, 2026

英彦山ヒルクライム

前日の快晴とは対照的に雨が降り出しそうな曇り空の下でヒルクライムレースは開催されました。前述の通り苅田町に宿泊していた私は午前6時30分にホテルでみかんさんの運転する車に拾われて、8時30分前には無事に会場に到着しました。 みかんさんは過去に何度か試走に訪れた事があるそうで道路も最短経路を効率よく通っていましたが、初めて訪れた場合には会場近くで迷う事が多いそうなので時間に余裕を持って出られる方が良いかもしれません。 自転車の組み立てと車両点検、当日参加登録を終えて開会式に臨んだ後は、直ぐにスタート地点までの集団移動となります。 スタートは男子10代/20代を先頭に数分置きにカテゴリー毎に出走する形式です。 各カテゴリー毎の出走時間に達すると先頭から5人づつ同時にスタートラインを切ってレースが始まります。スタート時間は各選手毎に異なるので計測が終了するまで自分の凡その順位は分かりません。 私は英彦山に来ること自体が初めてだったのでスタート直前に隣になった方にコースの概要を教えて頂きました。 この方は大変、親切な方で最初の4kmの登りの後に2kmの下りがある事、その後の登りが本番で特にコース最後の3kmの傾斜が厳しい事などを詳細に教えてくださいました。 その上で最初から飛ばし過ぎずに後半の急勾配に備えて脚を残しておくというアドバイスを下さったおかげで、実走経験がなくても具体的なペース配分のイメージを掴む事ができました。 実際に走り始めると直ぐに斜度2%程度の緩やかな坂が出現し、徐々に傾斜が増して4.5km付近では10%程度までの急勾配になります。 英彦山の薬師峠付近に設けられたフィニッシュラインまでの距離は約15km。 その直前までの後半4.5kmの平均斜度は9.1%で獲得標高は770mというのが私の知っていた事前知識の全てです。 このスペックから都民の森を全力で完走できるのであれば、英彦山でも不甲斐ない思いはしなくて済むという目算がありました。 都民の森と呼ばれる檜原街道・奥多摩周遊道路は、檜原村役場前(橘橋)から続く約20kmの長さの道で区間の獲得標高は769m、急勾配の続くラスト3.5kmの平均斜度は8%という具合です。 私が最も走り慣れた道でもあり、これぐらいの負荷であれば何の懸念もなく全力を出し切れる訳です。 しかし、さすがに英彦山は甘くありません。 スタートラインから4.7km付近で230m近く登りきったところから、一転して約2kmの下り坂が始まります。斜度は下り方向に約5%もありクランクを回さなくてもスピードが上がり続けます。 他の選手はここで全速力で駆け下りますが、コース自体を未経験の私は安全マージンを取りながら余裕を持って下ります。 初めての道では路面状況や障害物の有無などが把握できていませんので、無闇にスピードを上げると大事故に繫がりかねません。 ましてや今日のために練習を重ねてきた他の選手を巻き込んで迷惑を掛ける事だけは何があっても避けなければなりません。 約2kmの下りを終えるとスタートラインから10km地点、フィニッシュラインの手前5kmまでは平均3%の緩やかな登り基調となります。ここでギアをアウターに入れて下りでの遅れを取り戻します。 心置きなく速度を上げますが Garmin をチラ見して走行距離を確認しながら、ギアを変えるタイミングを探る事だけは忘れません。 この「平坦」の直後に「本番」の急坂が控えているのは間違いありません。斜度の変化に気づかずにアウターで突撃すると取り返しがつきません。

沿道にできた人集りからの歓声が徐々に大きくなりフィニッシュラインが近いことを感じさせます。 ゴールまで一気にという気分が先走りますが、体が追いついてきません。 ここまで来たら確実にゴールを決めるという決心をして耐え続けながらクランクを回します。 ゴールまで残り100mを切っても引き続き耐え続け、ラスト60m地点を越えフィニッシュラインが目前に迫ったところからようやく完走を確証し、持てる力の全てをぶつける思いで全力ダンシングしながらフィニッシュラインを通過しました。 直後に倒れ込むほどの全力は出せませんでしたが、出し切った感覚は強く、気分は爽快でした。 自分はレースに出るような人間ではないと信じ込み、ここでも何度かそう書いてきましたが、実際に参加してみると本当に参加して良かったと心から思える程にレースを楽しめました。 自分はこんな人間だったのかという発見があっただけでなく、速く走る事を目指して切磋琢磨している方々と一緒に全力で走れるのは刺激的で楽しくもありました。 結果の方はといえば、スタートからゴールまで60分を切る事を意図せずに達成できました。過去にクロモリでヒルクライムしているという記事を書きましたが、一応は面目を保つ事ができたという事にしておきます。 使用したのは Raleigh CRN のフレームに DT Swiss - RR21 Dicut のホイールの組み合わせです。ギアはホームグラウンドの奥多摩の道に合わせてフロントが50-34のコンパクト、リアが12-27の10速となっています。 友人から白のバーテープを頂いたので、それに色を合わせて完成車付属品のサドルを一時的に装着しています。

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