出発時からトラブルを多発させ、前回ではしまなみ縦走をDNFしかかっていたフンですが、なんと合流した時には9つのチェックポイントを周り終え、既にスタンプラリーを完走していました。
当初からの鈍行ぶり、完走への執着の無さ、前日の失踪騒ぎによる体力消耗を考えると信じられない快挙です。
つい3時間前まで「電車で帰る方法はないですか」「僕、この島から船で行きますので、港で待ち合わせしましょう」と言っていた彼が、フェリーに乗れなかった事で覚悟を決めました。
その後、二人で生口島を超え、因島を超え、とうとう、尾道駅の対岸、向島の手前に来たところで、雨が降り始めました。
前回、きっちりフラグを立てていた通り、この日の瀬戸内海地方は夕方4時過ぎから雨天の予報。
フンの完走を喜んでいる暇もなく先を目指さなければならないのには理由があったのです。
もう一つの大きな理由、東京への新幹線の終電時刻からフンを応援してきた私は、ここで「うるさいから先に言って待っててください」と彼に言われた事を思い出し、雨を避けて先に尾道に退避する事に決めました。
結局、私が尾道駅に到着したのは5時20分過ぎ、遅れてきたフンも6時前には尾道駅に辿り着きました。
こうして我々は、間一髪で東京行きの新幹線最終便に間に合いました。
しまなみ縦走を支えてくださった本州四国連絡高速道路株式会社、尾道市、今治市、瀬戸田中学校の皆さん、本当にありがとうございました。