ロードバイクで行く周防大島の絶景道路

サザンセト・ロングライド 2017 に託けて山口県は周防大島に訪れています。

ロングライド自体も楽しみではあるのですが、私の場合、既に今年で3年連続での参加となりますので、楽しみの大部分は山口県、広島県、福岡県あたりの友人や知人と顔を合わせて話すことにあります。

ロングライドはレースではなくファンライドなので、走行経路は展望の良さや勾配のきつさではなく、自転車での走りやすさや安全性の観点から決められています。

それでも初参加であれば十分に美しい景色を楽しめるところが周防大島の魅力なのですが、同じ経路を何度も走っていると経路から少しばかり外れたところにも興味が湧いてきます。

例えば、エイドステーションにもなっている橘ウィンドパークから見上げる笛吹峠。ハワイに例えられる片添ケ浜海岸。四国まで見渡せる沖家室島。

興味は尽きないながらも、ロングライド中に抜け出して事故でも起こしては迷惑になってしまいます。
そこでイベント前日に先回りして経路には含まれていない山をひたすら自主的に登ります。




最初に向かう先は屋代ダムです。

言われなければ、ここが瀬戸内海の島であることを忘れそうになるほど、雄大な山並みが待ち受けているので驚きます。

向かう先が山梨県を連想させる笛吹峠ということもあり、まるで甲府盆地にいるかのような錯覚を起こします。

屋代ダムを越え、オレンジロードとの分岐を右に曲がり、小さなトンネルを抜けるとやがて笛吹峠が見えてきます。

ここまで展望は開けませんが、峠を越えてからの景色は素晴らしいです。

なお眺めは良いのですが、距離が長くて勾配のきついトンネルが3つもあるので、訪れる際には屋代ダムや大島郵便局のある西側から上り、橘ウィンドパークや安下庄のある東側に下りた方が安全です。


笛吹峠を下って周防大島の南海岸に辿り着いたら、今度はそこから更に南東に浮かぶ沖家室島を目指します。

道中では稀に自動販売機を見かけるものの、コンビニエンスストアや飲食店などは全く見かけません。

景色は相変わらず素晴らしく、車も時折通行するのみで、あたりはとても静かです。

海岸に特有の高低差のある道を走り抜け、切り通しを越えて、沖家室島越しに四国が見えた時には思わず歓声を上げてしまいます。

遠くに霞む松山の街並みを横目にして、次に向かう先は島一番の観光地である片添ケ浜です。

沖家室島の入り口までは上り基調であった分、ここからは下り基調となり、高い視点から白い砂浜を見下ろす機会が多くなります。

道は狭く、車一台がようやく通れるほどの幅しかありません。

下りきった先では椰子の木の街路樹が迎えてくれます。


ふと地元の人と話す機会があったので、かつてはこちら側がロングライドの経路になっていたことを知りました。

確かに片添ケ浜や沖家室島の非日常的な光景は一見の価値ありなので、周防大島の魅力を伝える上で欠かせない場所であることは間違いありません。

その一方、どうして現在の経路には含まれていないのかも、自分で走ってみて良く理解できました。

道路が狭く、やや荒れ気味な上に高低差もあり、1,000人を越える参加者が一度に通れるような場所ではないからです。

調子に乗って島中を走り回っているうちに、肝心のイベント前日だというのに走行距離は 130km を越え、獲得標高もゆうに 1,000m を上回ってしまいました。

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