膝を痛めて分かった3つのこと

気温が0℃をを示すある早朝未明、自宅から3kmほど離れたアスファルトの上をランニングしていると、ふと左膝に痛みを感じるようになりました。

足を止めると痛みは治ります。歩き出しても特に異常は感じません。ところが、走り始めて左足が地面に触れると、途端に膝の内側を刺すような痛みが生じてきます。

ようやく肩関節脱臼の固定具から解放されて自由に動けるようになったところに何とも歯痒いばかりですが、このまま継続すると本格的に膝を痛める予感がしたので、走り込みを打ち切って歩いて引き返すことに決めました。

膝の痛みが厄介なものになりそうな事を予感していた私は、しかし、その時はまだ気が付いていませんでした。

本当の危機はその後に訪れることに…




分かったこと 1 : 痛みは後からやってくる

膝の痛みを感じた私は、3kmほどの距離を歩いて自宅まで帰ってきました。

シャワーを浴びてウェアを手洗いし、いつもより少し遅めの朝食をとってから再び歩いて仕事に出掛けます。

この時は膝に違和感を感じる程度で、特に問題なく歩道も階段も歩けました。

痛みを感じるようになってから6時間後の昼時になると、椅子から立ち上がったり、真っ直ぐに立っている事ができない程の痛みを感じるようになりました。

痛みは神経に触るような鋭いもので、主に膝の皿の下の内側の部分に生じます。

膝を曲げたり、患部を手で押して圧力を掛けても大丈夫ですが、足を真っ直ぐに伸ばしたり体重をかける事が全くできなくなってしまいました。

分かったこと 2 : サポーターは万能にあらず

知り合いのタナ障害を間近で見てきた経験から、膝が痛むときにはサポーターを付けて固定すると良いという思い込みが私の中にありました。

帰り掛けに薬局で購入し、ズボンをめくって膝にサポーターを取り付けてみると、しっかりと膝を支えてくれて安心感を覚えました。

しかしながら、そのまま歩き出してみると膝の痛みはマシになるどころか悪化してしまい、何もせずに立っているだけでも骨折のような継続的な強い痛みが生じて、立ち止まる事すらできずに蹲み込んでしまう結果に至りました。

後から聞いたところによると、タナ障害は膝を曲げると痛みを感じるらしいのですが、私の場合は対照的に足を伸ばした際に問題が生じるので、そのままの位置で膝を固定してしまうと不適切な様です。

わずか数時間のうちに歩行はおろか直立まで困難になるという事態の急変に、Amazonプライム会員の特権を利用して杖を取り寄せる事に決めました

分かったこと 3 : 回復を焦ってはならない

安静時には無痛で、椅子に座ったままの姿勢での膝の曲げ伸ばしには何の支障もない事から、当初は長くても1週間ほどで完治するものとばかり思っていました。

実際には日を追う毎に水膨れができたり、無事な方の右膝にも負荷が蓄積して痛みが生じてくるようになりました。

椅子から立ち上がった直後は何の問題もなく思えるのですが、長く立っていればいるほど違和感が強くなり、しまいには直立していられなくなってしまいます。

脚の内側に体重を乗せないように足裏の外反に重心を置くように意識したり、ローラー台を回して体重を乗せる位置と痛みの生じ具合の関連を確認したりと試行錯誤を繰り返したのですが、他の人に合わせて普通の速度で歩いたり、階段を降りたりする度に膝下が痛むのだけは、どうしようもありません。

台湾人の友人からは、この痛みを忘れずに怪我を予防するように注意されましたが、久しぶりに味わう不自由さと回復した時に感じる健康の有り難さはよく覚えておこうと思います。

ハードディスクのUSB端子が壊れたのでSATAケーブルでデータ救出

数百台規模のハードディスクを用いてデータベースRAIDを組んでいるとハードディスクが如何に壊れやすいものであるかを痛感するわけですが、常時稼働させていないディスクであっても予期せぬ故障は起こりえます。

ケーブルを接続するための Mini/Micro USB Port もそんな部位の一つで、脱着を繰り返すことにより物理的に破損してしまう事があります。

つまり外付けのポータブル・ハードディスクのケーブルを抜き差ししていたら端子が外れた訳です。

この場合、内部のディスクまで破損していないのであれば、ケーブルを差し替えることで内部のデータを救出できる可能性があります。

ポータブルHDDの外装はトルクスネジと呼ばれる特殊な星型のネジで留められている事が通常です。

しかし、特殊なネジを使っているからといって、特殊な構造をしている訳ではありません。

マイクロヘックスローブレンチセット の様な専用工具を用いれば、普通のネジを回すのと同じ要領で分解する事が可能です。

外装を外すと衝撃吸収用の緩衝材(ゴム)で固定されたハードディスクがそのまま出てきます。

初めて見る場合には、まるで豪華な外装のクォーツ時計を分解した時のように驚かれるかもしれません。

私も初めて分解した際には唖然としたものです。




ハードディスク本体を引き出す事に成功しましたら、本体表面に貼られたステッカー情報を注視して接続インターフェース規格や使用電圧、電流等の重要な情報をすべて確認します。

今回、私が壊した このモデルでは SERIAL ATA 規格の 5V 0.6A となっていたので Cyberplugs SATA-USB 3.0 変換アダプタ というケーブルを用意しました。

Mini/Micro USB Port に対応するための接続部品を外してハードディスク本体の接続インターフェースを剥き出しにするとケーブルを接続できます。

この接続端子に直にケーブルを差し込んでパソコンのUSBポートまで繋げてしまおうという趣旨を持つ部品がSATA-USB変換アダプタという訳です。

今回は特にハードディスク本体に異常はなかったので、破損したMini USB Portを取り外して変換アダプタに差し替える事で難なくデータを救出する事に成功しました。

ディスク内部まで破損してしまうと必ずしも復旧できる保証はありませんが、この程度であれば知識と工具さえあれば何とかなるものです。

世間に2日遅れてポケモントレーナーになった

タイトルに反しますが、Pokémon Goについては記述しません。ゲーム内容について取り上げて説明できるほど、私自身がよく理解しておりません。
情報学研究科にいながらゲームに全く興味のなかった私が Pokémon Go を始めた理由は、拡張現実技術(AR)とGPS技術がゲームの根幹に取り入れられていた為です。
この2つは私の学生時代にやっていた研究内容と関連するところもあり、何時もならサインアップが面倒でスルーするところなのですが、どれどれとアカウントを新規開設してポケモントレーナーの仲間入りを果たす事になりました。

ナビゲーションやスポーツで幅広く用いられるGPSはともかく、ARがこれほど大々的に一般に浸透した事例は他に例が思い浮かばないので画期的であるとさえ思えます。
ARは現実の風景などの上に文字や画像などを重ねて表示する技術でして、私が知る限り、10年ほど前から研究者の間では建築現場や医療現場などでの応用を目指して改良が続けられてきました。
実用化された例としては、絵本の上にキャラクターを重ねて表示するものなどがありましたが、その中でも私が最も利便性を感じているのがミラーレスカメラにおける ピーキング機能 です。
この機能はミラーレスカメラを用いてマニュアルフォーカスを行う際に、現在、ピントがあっている場所に任意の色の表示をつけるものです。
これにより、撮影中の写真のピントがどこにあっているのか、誰にでもはっきりと分かるようになります。一度、ピーキング機能を使ってしまうと、一眼レフの光学ファインダーでマニュアルフォーカスをするのに違和感を覚えてしまうほどです。

このようなARの知識を少しばかり持ちながら、Pokémon Goを眺めてみると、マーカーもないのにきちんとポケモンが表示され、しかも、現実に存在するかの如く自然に 動いている事 に技術的な感動を覚えます。
正直、トサキントの動きを美しいと思う日が来るとは思いませんでした。
しかし、ゲームという視点で眺めてみると、ARを使う必要性がいまいち不明瞭なのが気になります。
現実世界でポケモンに遭遇して、モンスターボールを投げるという行為を疑似体験できるところに面白さがあると思うのですが、遭遇までにスマホ地図だけを見ながら歩き回らなければならないのが釈然としないのです。
せっかくARがあるのですから、歩き回るときも現実世界で前を見ていたい訳です。両手がスマホで塞がっているのも論外なので、いっそグラス型のARアイウェアがあれば、もっと面白いのになと思う訳です。

そうしたアイウェアがあれば、スポーツ分野でも積極的に使いたい。誰かが過去に走ったGPSログからコースのライン取りを表示したり、ルート上の他の競技者の位置を示したりできれば、マラソンなどはより面白くなると思うのですよ。
自動車のバックミラーをカメラで代用するという話が出ていますが、将来的にはアイウェアにもカメラを入れられないかという方向で進んでいけば良いなぁと思っております。
ポケモントレーナーとしては… 移動中は立ち止まらないので、いつまで経っても成長しないと思います。