しまなみ縦走に興味を持たれた方への注意

しまなみ縦走について

広島県尾道市と愛媛県今治市を繋ぐしまなみ海道で3月に開催されるスタンプラリーです。

指定された2日のうちに徒歩、または自転車で海道中の各エイドステーションを訪問し、スタンプを集めて完走を目指します。

2016年現在までは参加費無料事前登録不要です。


DSC06643
しまなみ海道


会場アクセス

会場へのアクセスはJR尾道駅を利用されるのが便利です。

新幹線利用の場合、山陽新幹線の新尾道駅を使いたくなるものですが、2016年現在、同駅に停車する車両は主に「こだま」であり、本数も多くありません。

会場までの距離も在来線の尾道駅の方が近く、自転車組立場やコインロッカーが整備されている等、受け入れ態勢がしっかりしています。


DSC06532
尾道駅の自転車組立場


関東や近畿、九州などの遠方からお越しになられる場合、約20km離れた位置にある 福山駅 まで山陽新幹線を利用し、そこから在来線に乗り換えて尾道駅に向かう事が一般的なようです。

松山空港や松山観光港ターミナルのご利用される場合、意外と今治に到着するまでの距離が長いらしいので気をつけてください。

食事

営業時間はお昼時と夕食時のみの飲食店が多い為、訪問時間に注意してください。

初めて訪問される方には、以下の何れかの地点で探される事をお勧めします。

都市部で飲食店多め 尾道駅周辺
今治駅周辺
賑やかなエイドステーション 瀬戸田周辺
道の駅・多々羅しまなみ公園

尾道駅と今治駅の周辺は飲食店の選択肢が多く、営業時間も長めです。

瀬戸田と道の駅・多々羅しまなみ公園は、イベントの経路上に位置する市街地 (または道の駅) では規模が大きく、休憩されている参加者も多いので賑やかです。


DSC06624
道の駅・多々羅しまなみ公園


服装等

3月のしまなみ海道は風が強いため、走行中は肌寒いくらいです。

厚手のジャージウィンドブレーカー等の準備をお勧めします。

エイドステーション

参加登録なしの無料イベントである事を考慮すると信じられないほど立派ですが、補給食の食べ放題等はありません。

出張メンテナンスも運が良ければ、尾道の向島行きフェリー乗り場前と瀬戸田サンセットビーチに設置されているようです。

受付の人も「今年はいるか分からないけど」と仰られていたので、当てにできないものと考えていた方が良いかもしれません。


DSC06728
瀬戸内海の潮汐


宿泊

しまなみ海道を抜けて尾道か今治のどちらかに辿り着くと、車が増えて走りづらくなるので途中経路上の何れかの地点での宿泊をお勧めします。

私たちは尾道から今治に抜けた後、約10kmほど離れた湯ノ浦温泉に宿泊しましたが、道が狭い上に交通量が多い為、しまなみ海道を抜けてからは非常に苦労しました。


DSC06763
今治駅前


道後温泉など近隣の観光地を巡りたい気持ちは分かりますが、イベント中はしまなみ海道の中の観光地を巡るルートを設定された方が事故や駐輪場所、自転車の盗難等を気にする機会が減るので気が楽です。




その他の大事なこと

  • 最短経路上には本格的な登り坂 (斜度10%超) はありませんが、それなりにアップダウンがあります (橋毎に約30から60mほどを登ったり、降りたりを繰り返します) 。 走行距離も70kmを超えますので、走り慣れていない人が気軽なサイクリング気分で参加されると苦行になります
  • 街灯は全く期待できません。ライトと予備電源の準備は念入りに行ってください。コンビニ等、充電できる施設が25km先までないなんて事も起こりえます。
  • しまなみ海道の経路は、道路の白線の横に青線でペイントされています。経路には島の外周コースと、島と島をつなぐ橋への入り口 (その多くが左折、または右折) とがあり、気をつけないと自分が何処に向かっているのか分からなくなります。

DSC06791


  • しまなみ海道中の各港を繋ぐフェリーが運航されていますが、イベント期間中は混雑の為、自転車の持ち込みを断られる可能性があります。
  • これだけ巨大な自転車専用の建造物群を体験できるのは世界中でもここぐらいだと思います。
  • 瀬戸内海の美しさは感動的です。
  • 残念ながら行けませんでしたが、亀老山などのヒルクラスポットなども含めて、コース設定はご自身で自由に決められます。

走行記録 0
走行記録 1 (実質開始)
走行記録 2
走行記録 3 (完結)

サイクリストの聖地・しまなみ海道を渡る 2

しまなみ縦走に興味を持たれた方への注意


辛くもしまなみ海道を縦断し、今治のホテルで一泊した我々は縦走2日目は尾道への復路を走る予定です。

しかし、自走とフェリーで愛媛県まで来て膝を痛めたみかんさん、昨晩、失踪しかけて向かい風に心を折られたフンの2人組は、早朝から既にDNF気味。

昨日の遅れを取り戻すべく、朝一番にしまなみ縦走に参加する事もなく、ホテルでのんびり朝食をとります。


DSC06743
ホテル汐の丸の自転車整備コーナー


午後から雨の予報だし、新幹線の終電もあるから一刻も早く出発したいんだけど(´・ω・`)

電車で帰ると主張する2人に引きづられ、嫌々、今治駅前を経由した後、2人の気が変わり奇跡的に四国唯一のエイドステーションであるサンライズ糸山(今治市サイクリングターミナル)に辿り着くことになりました。

まともなロード仲間が欲しいと思ったのは言うまでもありません。


DSC06800
サンライズ糸山から眺める来島海峡

DSC06781
サンライズ糸山サイクリングターミナル


そのままの勢いで尾道を目指すことになり、昨晩、焦りと不安を覚えながら超えた来島海峡大橋を渡り終えたところで、今度はみかんさんが見当たらなくなりました。

あの人の性格上、問題が生じれば自身で勝手に判断して行動するので、逆走して帰路に着いたものと見なして、そのまま尾道を目指します。

四国の隣に位置する大島に入った時点で時刻は既に11時20分過ぎ。

ここから60kmの距離を走り、新幹線の終電に間に合わせるには、我々には一刻の猶予もないのです。

特に問題となるのはフン。半年前に新宿と八王子を往復した80km試走の際は、巡航速度は18km/hで完走後も平然としていたのに、今回は平地わずか10km/h、登りになると6km/hを下回ると言う具合。

もはや、彼が毎週末に行っているランニングと変わりません。

この何の変哲もない普通の坂を押して歩いてきたところで、フンに話しかけました。


DSC06815
大島の中央部分に近い場所にある傾斜


このまま行くと、我々は午後7時から8時ぐらいに尾道に着く。

しかし、それでは東京行きの最終新幹線に乗り遅れることになるだろう。ここは一つ、この島からフェリーで行くのは如何だろう?(´・ω・`)

もとより完走に興味のなかったフンは快諾。

我々は大島の宮窪交差点で二手に分かれてから、フンはフェリーに乗れるという友浦港を、私は尾道を目指して別の方角に走り出しました。

そこからの一人旅は快適そのもの。

ペースを抑制し、坂の上で数分間も待ち続ける苦行から解放された私は悠々自適に20kmを走り、わずか50分弱で残りのスタンプを全て回収しました。

一人なら2時間もあれば、余裕で尾道まで辿り着けます。

スタンプも集めきって急ぐ必要もなくなったので、残りの時間は観光に費やすことにしました。


DSC06839

DSC06841


尾道ラーメンを堪能し、デコポンシャーベットを頬張り、お土産を眺めて、先に離脱したみかんさんと電話で談笑していると、恐ろしいメッセージが届きました。

「なんかフェリーに自転車を載せられなかったので、走ってそっちに向かいます。」

なんと、しまなみ縦走の期間中はフェリーが混雑しているので、自転車を一緒に乗船させることができないとの事。

完走後、サンセットビーチに移動して遊んでいた私は、急遽、来た道を引き返し、フンの回収に向かいます。

続く

Contact Us