重い? クロモリ & 革サドル で行う 輪行 & ヒルクライム

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最近では革サドルを付けたクロモリのエントリーモデルで奥多摩によく出かけています。

検索で来られた方の為に一言で説明しますと、路上駐車や飛び出しが多く、100m置きに信号に止められる東京の都市部を避けて、近郊の走りやすい道を探していたら自然と奥多摩に辿り着きました。

奥多摩は山間部なので、走れば起伏があります。時には峠を越えなければ進めません。

しかし、危険な市街地の道で、渋滞と排ガスに塗れながらストレスを溜め混む事に比べれば、峠越えなど何の苦にもなりません。


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そのような理由から、持っていた自転車を少しばかり改造して、主にヒルクライム主体のライドによく出かけるようになりました。

ヒルクライム自体を目的とした自転車ではなく、有り合わせの部品の組み合わせなので重いと言えば重いのですが、

タイムトライアルを考えないのであれば、自転車そのものの重量が不利になると感じた事は一度もありません。

私はフルカーボンの FELT F7 も所有していますが、クロモリで登れない坂はカーボンでも登れません。

同じホイールとタイヤを履かせて比較してみると、踏み出しが少し軽く、登り切った後に計測を見てみるとカーボンの方が速く登れている事が多いぐらいの違いです。

確かにヒルクライムに向いた機材ではないでしょうが、競技や集団走行で速度を気にしなければならないような状況でなければ、特に不具合はありません。


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これが輪行になると、確かに重たいです。

たかが2.0kgから3.0kgぐらいの重量差がこれほど身体に堪えるのかというほど、持ち上げるとグイッと肩紐に荷重が掛かります。

私は (携帯電話で話してはいけない等) 意味不明な規則や喧しい自動音声案内を大量に設ける日本の鉄道が好きではないので、なるべく輪行という最終手段は使いたくないのですが、混雑して危険な市街地の道路を避けるには止むを得ない場合も存在します。

走りやすい道に着くまでに危険な道を片道50kmも走らなければならないのでは本末転倒です。




革サドルで輪行を行った場合、結構な頻度で銀面に傷が入ります。

気になる人にとっては、こちらの方が大問題かもしれません(幾らロードバイクという分類の中では重いとはいえ、ミニベロと比較すると同じか、むしろ、軽いぐらいの重量です)。


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表面の汚れを落とした後、ブラシを使ってSAPHIR ユニバーサルレザーローションを塗り込んでおけば目立たなくはなりますが、完全には消えません。

見た目を重視してクロモリや革サドルをお使いの方はお気をつけください。


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私の場合はフレームを購入した理由が理由なので、革サドルも耐久性のみで選んでいます。

サドルが破れたら見窄らしいだけですが、革サドルに着いた傷なら 「味」 と世間に認識されます。

再販価値も下がって、転売目的の盗難にも遭いにくくなった事が期待される今の方が、購入当初よりもむしろ使いやすくなりました。一見するとクラシカルと紙一重ですが、耐久性、取り回しの良さ、価格からの選択です。

実を言うと、私にとっての「クラシカル」とは、自身の学生時に流行していたアルミやカーボンの極太チューブを使った (エアロフレームが主流になる以前の) 直線的なレースバイクであり、今でも最も好きなのは Cannondale や FELT といったアメリカのメーカーだったりします。

競輪では現役とは言え、クロモリが走っているロードレースを(特に私が住んでいたオーストリアやドイツで)生で見た事がないのに、クラシカルとはこういうものだと断定するのも何となく気分が乗りません。

しかし、出かけた先での散策や食事といった要素を加味すると、練習や日常での使い勝手ではこちらが勝ります。

以前、記述しました通り、気軽に施錠して放置できるのも、魅力の一つであり、ソロライドに積極的に持ち出している理由でもあります。

雲取山の麓まで・石灰の町 日原街道ライド

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JR青梅線の 奥多摩駅 は、多摩川渓谷と日原川の合流する地点にある氷川町というところにあります。
この氷川町から青梅街道を西進すると奥多摩湖や甲府、東進すると青梅駅や新宿の靖国通りへと至りますが、ここで青梅街道を逸れて日原川沿いに北上していくと東京都の最高峰・雲取山 (標高2,017m)への登山道へと続いています。

上の地図の 都道204号線 がそれで、日原街道 という通称があります。
今日は檜原側から風張峠を越えてきたので、青梅街道の西側から氷川町に入り、交差点を左折して日原街道へと入ります。


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日原街道に入ると直ぐに集落が途切れて登り基調になり、2車線と1車線の区間を交互に繰り返します。
急勾配的な辛さは余りありませんが、明るくなったり、薄暗くなったりを繰り返すので、目や脳が疲れを感じます。



奥多摩湖では立ちはだかる無数のトンネルに視界を奪われましたが、こちらは南側に位置する山の陰と森林に展望を阻まれる印象です。
檜原に比べて街道沿いに家屋が少ない事に加えて、この薄暗さが物寂びさを覚えさせます。


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道中では観光客や登山客を満載させたバスや自家用車と幾度も擦れ違います。
自家用車のナンバーも庄内、野田、足立、川越と、どう見ても地元のものではありません。



もしかしたら多摩や八王子ナンバーは地元の方かもしれませんが、ほとんどは観光客のものでしょう。
というのも、この日原街道は途中で行き止まりとなる一本道で、最奥部には観光地として有名な 日原鍾乳洞 が控えています。
それにしては公道というより、林道、あるいは舗装された登山道のような景色が延々と続きます。


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さらに進んでいくと見慣れぬ青い道路標識「警笛鳴らせ」が出現しました(嬉)。
ロードバイクを購入して以来、初めて見ましたよ、この標識。
道路交通法で指定されているので仕方なく装備している 不要、無意味な 自転車用ベル を初めて使用する時が遂にやってきました。
チン!
はい、おしまい。
やっぱり、こんなもの必要ないんじゃ。



世にも珍しい標識を超えて進んでいくと、これもまた珍しい1km超の歩道付きトンネルが現れます。
このトンネルは奥多摩町の他のトンネルほど路面は荒れていませんが、長すぎて反対側の出口が見えません。


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長い暗闇に目が慣れた頃にトンネルを抜け、更に登り続けると、急に視界が開けて明るい山岳集落が出現します。
ここが山岳信仰と石灰の地・日原です。
同じ奥多摩町なのに氷川(奥多摩駅前)や川野(奥多摩湖畔)などの青梅街道沿いとの地理的な断絶が凄まじく、自販機どころか民家すらない山道を通ってくるだけに雰囲気は抜群です。


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下を見ると谷底まで転げ落ちそうな斜面にある建物や畑、旧式の丸型ポストを備えた郵便局、使用できるのか分からない古い自動販売機に、伝統的な日本家屋。
観光地らしく人が多いので、シーズン中は明るく賑わった雰囲気が楽しめます。
道路の傍らを見ると、座り込んで眼下の急斜面と谷底を眺めながら話し込んでいる若い女性の集団も。

この日原から見る渓谷の清流は格段に美しいらしいのですが、残念ながら遥か下の谷底にあって良く見えません。
道中もずっと下の方を流れていたのに、道が登り基調で少しづつ標高が上がっていく為に、川からどんどん遠ざかっていきます。
一応の目的は達したので、連休で渋滞中の日原鍾乳洞と日原林道 (雲取山の入り口) の手前で折り返し、渋滞中の青梅街道を避けて吉野街道を経由して帰路につきます。
鳩ノ巣渓谷の方は、青梅街道のトンネル地獄と連休の渋滞による疲労で、もはやどうでも良くなりました。



日原街道は峠越えほどの強度はありませんが、アウター縛りで行くには、そこそこキツい山道でした。
分かりやすい絶景もありませんでしたが、鍾乳洞や無人トロッコも含めて、ここでしか見れない景色がたくさんあります。
その意味で、好きな人はとことん好きになるだろうなという不思議な魅力のある土地です。


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風張峠のその向こう・ダムの町 奥多摩 でトンネルライド

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渓流が見たくなったので、奥多摩の観光地を調べていたら 鳩ノ巣渓谷 というところが名高い景勝地だと知りました。
早速、位置を調べて西武新宿駅から拝島駅まで輪行で出掛けたのですが、いざ拝島駅まで来てみると 無性に檜原方向に 行きたくなり、気がつくと五日市を抜けて檜原村役場の前にいました。



来てしまったものは仕方がないので、以前から気になっていた カフェせせらぎ さんでレアチーズケーキを頂き、風張峠を越えて奥多摩湖へと降りました。


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多くの人で賑わう 風張峠 は素通りしたので写真なしです。
もう何度も登ったり、降りたりを繰り返しているので、ホイールを交換したりしない限り記念撮影する気にもなりません。



檜原村を抜けて奥多摩町に入り、約10kmほどダウンヒルを続けると奥多摩湖の湖畔に辿り着きます。
この光景は一見の価値ありと思えるほど、雄大な光景が一面に広まりますが、ダウンヒルが終わると無限に続くとも思えるトンネルの連鎖に徐々に辟易してきます。


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しかも、このトンネルが非常に危険です。
トンネル内では湧水だか汚水だかの漏水が多く、グローブやアイウェア等に水滴が着くのは当たり前、床に溜まって暗闇で路面の凹凸を覆い隠したり、木の葉や枝やよく分からない障害物と混ざって、足を掬うトラップになったりと厄介な事この上ありません。
奥多摩町の幹線にしてライフラインでもある国道411号線は、北多摩と甲府や大月を結ぶ大動脈でもある為、同じ奥多摩の檜原村と比べても格段に自動車の交通量が多く、連休中で登山者までがトンネル内で路肩を歩いている事が状況を更に悪化させます。



交通量が多い割に道路の拡張の余地がないのは、この道がダムと山肌の中間ギリギリのところを通過しているからに他なりません。
奥多摩湖・小河内貯水池を走り抜けた際のファーストインプレッションは、まさに ダムの町 です。
地図で見たときには、それなりに飲食店や宿泊施設などを見かけましたが、実際に自転車で走ってみると緑に覆われた山の斜面、ダムの水面、それらを通過する橋とトンネルの3つ以外には目に入りません。
しかし、それも愛宕大橋から東側に行くと様子が変わってきます。


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この辺りからダムがなくなり、多摩川源流の渓谷地帯が始まります。
不思議とトンネルの漏水も少しマシになりますが、奥多摩駅周辺の氷川集落にたどり着くまでは人家も疎らで、まるで高速道路の山岳地帯を通過しているような気分になります。
車と登山者の他に人気はなく、山の反対側の檜原と比較して寂しさを覚えます。
そうしてトンネルと山林の繰り返しを飽きた頃、不意に市街地が現れます。


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ここが青梅線の最果て、奥多摩駅 前です。
この信号を左折して日原街道に入るのが今日の目的です。
続く