感染症流行の収束のために自宅待機が要請される昨今、ライドイベントの開催や泊りがけの旅行はおろか、輪行して近郊の山間地に出かけたり、名物料理や特産品を楽しむことも実質的に不可能になっています。
健康維持のための運動は容認されているものの、感染者と接触する、あるいは無自覚に他人に感染を拡げる可能性を考慮すると、人が密集する公園や海岸、事故の危険性の高まる悪路や山道、あるいは途中休憩が必要となる遠方への外出は避けるべきと考えられます。
ライドに出かけるにしても、人通りも疎らな午前4時頃に出発して、字義通りにどこにも(自販機にすらも)立ち寄らず、60km 程度の距離を走って帰宅するのであれば、誰とも接触せずに健康維持に必要な運動量を確保することも難しくはありません。
「うちの近所には適切な場所がない」と思われるかも知れませんが、OpenCycleMap を覗いてみると意外と知られていないサイクリングロードが身近にあったりするものです。
OpenCycleMap.org – the OpenStreetMap Cycle Map
https://www.opencyclemap.org/
多摩川から幾度と無く奥多摩に出かけている人でも浅川には行ったことがなかったり、朝霞水門を毎日のように通り過ぎている人でも黒目川(目黒川の誤植ではありません)の存在を知らなかったりすることは珍しくはありません。
意外と知っているようで知らないのがサイクリングロードです。
サイクリングロードの存在そのものが広報されていないことに加えて、どこも出入り口が分かりづらく、途中で未舗装路や行き止まりに突き当たったり、橋を渡って対岸を進まなければならなかったりと全容把握が容易ではないことから、サイクリングロードの情報は常に不足しています。
調べても欲しい情報が見つからないことも普通ですし、そもそも情報そのものが無いと思われていることも少なくありません。
その点、OpenCycleMap では一つのサイクリングロードの沿線だけではなく、地域全体の地図に複数のサイクリングロードが同時に表示されるので、始点や終点だけにとどまらず、サイクリングロードまでの道筋や行き止まりに遭遇した際の代替経路までをも含めてライドプランを俯瞰することができます。
以前に、茨城県のサイクリングロード延伸計画は隣県も意識すべきと書いたことがありますが、OpenCycleMap を見ると現状でも小貝川と利根川、印旛沼、新川、花見川とをつないで、つくばの万博記念公園から幕張メッセ(サイクルモード会場)まで、信号も踏切もほとんどない道を通って行けることが一目でわかります。
ところが、そうした情報は一般的には共有されていませんので、何度も現地を訪れている人でなければ、つくばから千葉まで(あるいは江戸川区の葛西臨海公園まで)複数のサイクリングロードを経由して行くことができるという発想には思い至らないわけです。
このような、おおよそ地元民にしか知られていないようなサイクリングロードが、OpenCycleMap には少なからず掲載されています。
もちろん、善意のボランティアが編集しているものなので、浅川や浜名湖や網走常呂線のように情報が欠落していたり、統一の基準を欠いているために多摩湖自転車道のような自転車走行には不適な遊歩道や普通の一般道が混入していたりと、まだまだ不完全な部分も無いわけではありません。
護岸工事や災害復旧のために一時的に通行禁止になっているところも反映されていませんし、掲載時期も一定ではありませんので、いつの時点の情報なのかも判然としません。
しかし、それでもなお地図を見直すたびに新たな発見があり、行くべきところが容易に把握できる点においては非常に有用です。
早期収束を考えると自宅でローラー台を回していることが最善となりますが、どうしても自宅で必要な運動量を確保できない環境なのであれば、せめて他人と接触しない時間帯に、ほかに誰も来ない場所で運動不足を解消したいものです。
過去の記事を読んでいる人には繰り返しになりますが、全容が明らかになっていない未知のウイルスに感染しても良いことは一つもないですし、重症化して死亡までいかなくとも、肺に後遺症が残ればトレーニングどころか運動を続けることすらも難しくなるかも知れません。
自分自身もそうなる可能性が常にあることを認識した上で、気を緩めずに危険回避に努めてください。
実は以下のように Leaflet を読み込んでやると記事中に OpenCycleMap を埋め込むことができます。
ただし、この場合 Thunderforest で入手できる API key が誰の目にも明らかになってしまう問題があります。API key に対する保護などは特になさそうなので、無闇に公開しない方が良さそうです。
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