凍える真冬の寒さ対策

東京都心でも外気温が0℃に近くになるこの時期、河川敷には霜が降り、山間部に雲が掛かれば積雪のおそれがあります。

そこまで行かなくとも屋外に出て走り出せば、体感温度はみるみる下がり氷点下を容易に下回るものです。

厚手のビブショーツをはき、冬物のジャージを着ても身体が温まる前に凍えてしまいます。

山間部まで片道 70km から 100km の市街地が拡がる東京の場合、午前5時以前に出発して夜明けと共に標高が上がるようなライドも珍しくなく、1日を通しての気温が -5℃ から 5℃ の範囲に収まることも少なくありません。

真冬のライドといっても、一時的に ( 標高の高い峠などにおいて ) 氷点下になるぐらいであれば大きな問題はありません。

しかし、12時間以上も連続で外気温が 0℃ を指しているような環境の中を走るには、いくら冬物とは言えジャージだけの装備では厳しいものがあります。

この寒さへの対策をどうしているのかを自転車趣味の先輩たちに教えて頂きました。




その中でも「なるほど!」と思えたのは、インナーに着る MIZUNO ブレスサーモ です。

肌から発散する水分を吸収して発熱する素材を使用しているらしいのですが、氷点下で何度も使用してみた印象では「発熱する」と言うよりも「冷たくならない」と述べた方がしっくり来る肌触りの良いインナーでした。

発汗性の良くないインナーを来ていると、ジャージの内にこもった水分が冷えて徐々に体力を奪うものですが、こちらは汗もこもらず、冷たくもならず、10時間以上も着ていても軽いままなので、ダンシングで激しく動いていても気になりません。


MIZUNO ブレスサーモ

身体の中心に近い上半身を見直したら、その次は足下の見直しです。

今までの私はシューズカバーも使わずに雪山にも行っていたのですが、長時間のライドになると厳しいので防風機能付きのカバーを導入しました。

使用してみたところ信号停止などの際には爪先が暖かく感じるものの、1日を通して気温が低く、風が強かったりすると、足の甲あたりが霜焼けで痒くなるのは避けられません。

ただ血液の循環が良くなるのか、長時間 (6時間 / 120km 以上) では使用していない時よりも疲れにくくなる事を感じます。


PEARL IZUMI 7911 サイクルシューズカバー ウィンドブレーク ロード

そこで、さらに靴下にも MIZUNO ブレスサーモ パイルソックス を導入したところ、体感温度が0℃を下回るような早朝でも爪先から凍えることがなくなりました。

ただし、靴下としてはかなり厚めなので、合わせるシューズの大きさには注意が必要です。

スキーやスノーボードウェアほどではありませんが、それなりに厚みがあります。

とくにサイクリング用途に特化した靴下は薄くて軽量なものが多いので、そちらに合わせた大きさの (ビンディング) シューズでは少し窮屈かもしれません。

私は夏用のシューズと、それより1サイズ大きめの冬用のビンディングシューズを使い分けて対応しています。

これらの防寒対策を取った上でウィンドブレーカーを持ち出します。

約2年ぐらい以前から持っていたのですが、携帯性を重視した薄地素材な為か、寒い時に着ても暖かくならないので着る機会は多くはありませんでした。

これは私が使い方を間違えていて、寒い時や (ダウンヒルなどの) 風が強い時に着るものではなく、防寒対策をしっかりと行った上で着ると効果が期待できるものの様です。

着ていない時には大きな違いには見えなかった防寒装備ですが、一つ一つが合理的な機能を有しており、距離を走るほどに重要に思えてきます。

走行距離も文字通りに桁違いに長い先輩方を見るに、まだまだ勉強したりないなと気づかされます。

走る気力が湧かない日々

12月に入って1週間が経とうとしていますが、自転車はおろか徒歩でも外出する気が全く起きず、今月に入ってから一度たりとも走りに出かけていません。

なんと冬季の日課としている毎朝のランニングにも参加できず、徐々に焦りと危機感を覚え始めています。

実は先週は自宅のある東京を離れて出張で新潟県を訪れていたのですが、そこでの生活には常に身近に雄大な雪景色がありました。

関東では高速道路を数時間も走らないと決して拝めないような素晴らしい光景に苦労も無く出会えてしまうのです。




それと同時に毎日、否応なしに自動車で数十分間も道路を走らなければなりませんでした。

私は車の運転は余り好きではないのですが、毎日の運転を通して、道路を走る事もそれほど好きではないと気が付きました。

私が好きなのは思う存分に身体を動かす事であって、狭くて危険な道路上で他の通行車両に気を配る事に楽しさは見出せませんでした。

ある意味、自動車で道路を走り過ぎたのかもしれません。

その後に戻ってきた東京では人混みと、歩行者と路上駐車、駐輪の無法地帯ぶりに本当に嫌気がさしてしまいました。

冬季は路面が凍結してしまう雪国と比較して、乾燥して快晴の多い東京の方が恵まれているとは良く聞く話ですし、私も以前はそう思っていました。

しかし、高緯度の北海道や高地を除けば、雪国でも本当に走れなくなるのは12月中旬以降と聞くと、普通に安全に走れるのは正月の3日間しかない東京よりも環境は良いのではないかという考えがどうしても思い浮かんでしまいます。

日本海沿岸ほどの豪雪地帯ではありませんが、私も冬の平均気温が氷点下になるようなところに住んでいたので、雪の厄介さ、凍結する水道管、素手で触ると皮膚に貼りつくドアノブなどの苦い思い出は多々あり、日常生活面での雪国の大変さは良く分かります。

決して侮っている訳ではないのですが、ランニング場所を探す事にすら苦労する東京の生活とは何なのかと考えさせられるぐらいには魅力的に見えました。

あとは仕事さえあれば… というところなのですが、そう何もかもを両立はできないので、運動と割り切ってローラー台を専門にするか折り合いの付け方を改めて考えなければなりません。

ニップルを交換すると振れ取りがうまく行くこともある

まとめて発注したスポークとニップルを使用して、新しくホイールを組んだり、傷んできたホイールのスポークを順次交換しています。

1ホイールあたり約30本あるスポークを連日のごとく締めたり、緩めたりしていると、次第にコツが掴めてくると言うか、どういう時にどうすれば良いのかという事が少しづつ明らかになってきます。

最初に断っておきますと、私は自転車店の店員や開発者ではないのでホイールに関する詳細な知識は持っていません。

大阪の実店舗で完成車やホイールを購入後、遠方 (東京) に転居して見てくれる人がいなくなったので、自分で整備方法を学習、訓練して習得したに過ぎません。

その為、問題が生じた際には先ずは自分の技能を疑い、次に使用している道具 (の精度) を疑い、最後に部品 (の精度) を疑うという過程を繰り返している訳です。

しかし、さすがに一度に100本以上もスポークとニップルを弄っていると、技能や道具ではなく部品の方に問題があるのではないかと思える場面に出くわす事もあります。




振れ取りの途中でニップルを絞めてスポークのテンションを上げて行くと、どういう訳かある時点からニップルを締めてもテンションを上げられなくなってしまう事があります。

まるでニップルが空転しているような感覚がレンチを通して手に伝わってきます。

あるいは予想外にニップルが強く締まり過ぎてしまい、回そうとしても回らなくなることもあります。

こういう場合に力を掛けて無理やりニップルを締めると角をなめて破損させてしまう危険性があります。

少し勿体ないですが、こういう場面で他のニップルに交換すると簡単に振れ取りができるようになる事もあるので、駄目そうな場合は早々に交換してしまった方が良いかもしれません。

スポークを製造しているのは各メーカーですが、適当な長さに切断してネジ切り加工までしている訳ではありませんので、どうしても相性もありますし、ニップル側の不具合も存在しない訳ではありません。

もちろん私自身の技能に問題がない訳ではありませんが、こうした現象に対する寄与度は余り高くないので、そこだけに注目しても生産的とは言えません。

振れ取り中に縦振れが生じた場合には、一度、全てのスポークのテンションを緩めて振れを取ってから締め直すなど、ホイール組みには経験則に基づく知識がいくつもあります。

全て言語化されていれば調べやすいのですが、残念ながら余り情報がないので気が付いた時にメモして実践で確かめることを今後も続けていきます。

Contact Us