Brompton インプレッションとカスタマイズ

そう言えば、Brompton を購入していたことを思い出しました。 S2L 2022年モデルです。

既に折りたたんで電車に乗せた回数は3桁、飛行機にも4回ほど預け荷物として持ち込んでいるので傷だらけです。

折りたたむ度にどこかしらの塗装が剥げて、その度にスプレーで塗り直している気がします。

リアフレームとシートポストが干渉するのは自分だけなのか。

そんな Brompton ですが、外装変速の2速モデルということもあって、箱出しのままでもそれなりに快適です。

Brompton のデメリットでよく指摘されている走り出しの重さとも無縁です。複雑な内装変速機構も備えていないので分解も直感的に行えます。

改善する点はほとんどありませんが、一つだけ上げるとするとギア比が平地に特化し過ぎていて汎用性に欠けます。

ギア比とチェーンリング

なにしろ Brompton の外装2速モデルはフロント 54T です。

対してリアは 16T と 12T となります。ギア比はそれぞれ 3.38 と 4.5 です。

これはロードバイクのノーマルクランク 53T でトップギアに入れているときに近いです。

平均出力 250W 程度の人間 (私) では斜度 6% ぐらいまでの傾斜なら支障なく乗車できますが、それ以上の勾配では降りて押して歩くことになります。無理やりトルクを掛けるとハブやフレームが壊れそうですし。

とういうわけで、どうしてこんな設定にしているのか不思議で仕方がありません。ロンドンだって普通に坂ありますからね。

地形対応を考えると外装変速の2速モデルこそ、フロントチェーンリングは小さめの 44T あたりが妥当な気がします。

ちなみに内装変速の3速または6速モデルではフロント 50T なので、ここまで高速寄りのギア比にはなっていません。

本当に2速モデルのコンセプトどうなってんだ。

それ以外で気になる点はフロントライトです。箱出しのままでは前照灯がありません。

純正フロントライト

いろいろオプションが考えられますが、バッグとのクリアランスや走行中の振動等による破損を考えて純正 OEM 製品の AMPP500 (キャットアイ製造) を選択しました。

照度 500lm / 250lm バッテリ 3.6V-2200mAh のスペックを考えると非常に割高な感じがします。

しかしながら、通勤で使用することを考えた場合に最も大切なことは走行中にマウントが破断しないことです。

つまりはマウントの安全荷重が重要と考えて前照灯と一体で専用設計になっているものを選択しました。

専用品の設計と製造のコストを考えると価格も許容範囲と言えなくもないです。

信頼のキャットアイ製なので、いざとなれば VOLT 800 に差し替えることも可能ですが、逆に言うとこのライトの照度と点灯時間で間に合う範囲で乗車することが適切な使用方法と見做すこともできます。

重さ、体積、明るさ、点灯時間のバランスを考慮するとこのライトが最適解と考えられたのでしょう。

前照灯と地面との距離が近いこともあってそれほど照度不足を感じることはありません。

純正バッグ

合わせるバッグの方も一応は純正品にしています。このバッグは可もなく不可もなしです。

ポケットがたくさんあるので車載時に使いやすくなっています。自転車に乗るときにはそれほど荷物を持ち運ばないので、何を入れる想定なのかについては疑問が残ります。

ラップトップ収納ケースも付属しているのですが、走行中の精密機器への衝撃を考えるとバックパックのほうが安心です。

自転車から外して肩掛けにするとその大きさと重さを再確認できます。

けれども、走行中の運搬性能では大は小を兼ねるが真実なので、これぐらいの大きさがあると多種多様な用途に突発的に対応できます。

具体的には駐車場や一方通行等の問題で車で行くには少し億劫な専門店に出かけたり、小包を郵便局まで運搬する際に重宝しています。

人によっては釣具やスポーツウェアなんかを入れるのかもしれません。

Brompton にはキャリア付きモデルもあるので、あまり大きな荷物を運搬するようであれば、最初からそちらを利用すると思われますが。

リアキャリアはつけるべきか

実は数ヶ月のうちに何度かリアキャリアを追加することを検討しています。

理由は簡単でキャリーカートを運搬するのに便利だからです。

キャリーカートに Brompton を載せて空港やショッピングモールを歩き回ったときは、快適すぎてこれなしの運用を考えられなくなりました。

追加を断念した理由も簡単で、常時使用するわけでもないのに車体が 500g 程度も重くなるためです。シルエットも変化するので見た目の印象も変わります。

あれば便利というぐらいのものなので、個人的には不要という結論に至りました。

キャリーカートの紐をイージーホイールの軸の部分に結びつけておけば実用上は問題なかったという点も大きいです (※リア泥除けが傷だらけになります)。

キックスタンド


MINOURA 自転車 キックスタンド SLMV-2 16インチ 専用

あったほうが便利なキックスタンドです。

個人的には必須だと思います。Brompton を単体で自立させるには、車体を持ち上げて後輪をひっくり返す必要があります。

毎回、こんなことをしていると億劫になってくるので、最初からキックスタンドを設置してしまったほうが合理的です。

リアキャリアを活用するならば必須になります。壁によりかけるよりも自転車を自立させた状態で荷物を縛り付けるほうが作業効率が良いためです。

質量もそれほど大きくはありません。カタログスペックはわずか 158g です。

これで 12kg 近い車体を支えるので大したものです。

敢えて変えない部分

Brompton にはいかにも安っぽい樹脂部品やアルミニウム部品が多用されています。

その代表格がバッグを取り付けるフロントキャリアブロックやヒンジクランプです。拘る人ならばこのあたりを真っ先にカスタムパーツに交換したくなるのかもしれません。

個人的にはここは純正部品しかありえないと思っています。

考え方はディレイラーハンガーと同一です。クラッシャブルゾーンとしてフレームやマウントを保護するために必要以上に強度を上げたくないんですよね。

8,000km 走行ごとの交換する部品なので短期的には影響はないかもしれません。10年以上に渡って長期使用していると何かしらの影響が生じる可能性はないとも言い切れません。

割高でも手堅く純正品のほうが想定外のトラブルを排除できるメリットが大きいと考えられます。

その反対にオーバーホールのときに積極的に交換したい部分もあります。

ヘッドパーツ

Brompton の純正ヘッドセットは剥き出しのベアリングをはめ込んでいる構造なので、いかにもここから錆びそうな感じが気に入りません。

ロードバイクで真っ先に錆びを疑うのはボトムブラケット下のケーブルガイドのボルト、ヘッドパーツのベアリング、ステムキャップボルトと言うぐらいに前輪周辺は錆びやすい印象があります。

シールドベアリングで適当なものがないかと探していたら、タンゲ精機社 FL270C が互換性がありそうでした。


TANGE TNG FL270C

価格的にも純正品の交換部品との差額はさほど大きくはありません。ハンドリング性能の向上も期待できそうなのでそのうち交換します。

余談ですがタンゲ精機社はどちらかといえばボトムブラケットのほうが有名らしいです。


TANGE TECHNOGLID LN-7922 BB

個人的には BB のほうは純正品でも別に良いかなと思うので交換するとしたら、使っているものが寿命を迎えてからですね。

構造的に軽量化や剛性向上にはあまり寄与しません。ホローテック化するのは防塵性と防水性が低下するので論外です。

結論

納輪時の状態でほとんど換装する部分はありません。

前照灯は付属しないので夜間走行に用いるなら必須になります。

必須ではありませんが、毎回半分折りたたむよりもキックスタンドを付けたほうが合理的です。

ボトムブラケットとタイヤはそこまで悪いものでもないので急いで交換する必要性はあまり感じません。

純正部品で交換したいのは防水性が不安なヘッドセットと重すぎるフロントチェーンリングぐらいです。

あとは錆びが出る前に適度に防錆スプレーを拭きましょう。


RESPO 防錆スプレー RS-930S 420ml

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