さらばサイコン – Garmin Edge から ForeAthlete に一本化


サイクルコンピュータ(サイコン)を手放して Garmin のスマートウォッチ、または GPS ランニングウォッチである Garmin ForeAthlete 245J に一本化しました。

私のサイコン遍歴は VDO X2 -> Runtastic / iPhone 5S -> Garmin Oregon 600 -> Garmin Edge 520 -> Garmin Edge 530 です。Edge 520 からは並行してランニングウォッチとして ForeAthlete 230J も導入しました。

あれだけ、たくさん持っていた Garmin デバイスも今では ForeAthlete 245J しか残っていません。

その理由は Garmin ForeAthlete がとにかく優秀なので、もう全部あいつ一人でいいんじゃないかなと思えてきたことが第一ですが、私の使用方法や昨今の情勢も大きく影響しています。

サイコンとランニングウォッチのどちらを買えば良いのか分からない、サイコンは既に持っているけれどもランニングウォッチにも興味がある、ランニングウォッチを持っていてサイコンも欲しいと思っている人には参考になるかもしれません。

ForeAthlete/Forerunner 245 の利点

まず ForeAthlete/Forerunner とは Garmin のランニングウォッチです。2021年現在では多機能化しており、音楽再生機やスマートウォッチとしての機能を備えたモデルもありますが、出自はあくまでもランニングウォッチです。

しかし、ランニングウォッチでありながら、同社のサイクルコンピュータ Edge シリーズと全く同一の自転車走行ログを記録するデバイスとしても使用することが可能です。出力されるファイルも ForeAthlete と Edge で共通の FIT 形式のバイナリファイルになっており、同一のバイナリエディタやパーサで処理できます。

つまりランニングウォッチ ForeAthlete を使用しようが、サイクルコンピュータ Edge を使用しようが、出力される走行ログに違いは無いということになります。

さらに公式の詳細ページに公開されているように、最新の Speed/Cadence Sensor2 を用意すれば ANT+ で同期してセンサーデータを拾うことまで ForeAthlete でできてしまいます。





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驚くべきことかもしれませんが、ここまでなら旧モデルの ForeAthlete230J でも実現できていたので、特筆すべきことではありません。

ForeAthlete 245J への移行を決意させたのは、その充電ケーブルと稼働時間の改善です。前者は旧モデルとは互換性がないという短所がある一方で、ForeAthlete 単体で PC と USB データ通信が行えるようになったという大きな利点になっています。

それまではスマートフォンアプリ Garmin Connect を利用しなければ、記録した走行ログを他のデバイスに転送することもできなかったところ、専用充電ケーブルさえあれば自由にファイルを取り出して保存したり、解析したりできるようになりました。

後者は稼働時間が大幅に伸びたことによって、200km 超のロングライドや数日がかりのサイクリングにも問題なく使用できるようになりました。

冗談かと思われるかもしれませんが、私の使用環境においてサイコン Edge 530 は 200km 超の使用においてフリーズすることがありますので、24時間稼働し続けているランニングウォッチの方がロングライドでは安定して走行ログを残しています。

サイコンにしかできないこと

いくら出力される走行ログファイルが同一とは言え、ランニングウォッチとサイクルコンピュータでは基本的に異なる点があります。

それは走行中の情報の見やすさや表示される情報そのものです。ランニングウォッチでは記録として気温や標高などを残すことはできますが、計測中に小さな画面で表示できるのは速度や走行距離、または時刻ぐらいのもので、地図や斜度や累積獲得標高などの細かな情報は表示されません。

そもそもが片腕に密着させるものなので、長袖や冬用のグローブなどを装着している場合には計測中は画面を見ることはできないと考えた方が良いです。

信号などの一時停止時に現在時刻や走行距離を確認して到着時間を予測したり、未知の場所で座標を確認して現在地を推定するような使い方はできません。

サイコンを手放すと後悔する人

したがって、同じことができるからとランニングウォッチを購入してサイコンを手放す、あるいはサイコンからランニングウォッチへ移行すると後悔する人は少なからず存在するはずです。

より具体的には計測中に距離や地図を頻繁に確認する人、レースやヒルクライムなどで現在地を把握してペース配分を考える人、三本ローラーなどのローラー台において距離や走行距離を常に見ながらトレーニングする人などです。




その反対に見知らぬ土地に出かけるよりも、決まったコースをトレーニングで走るような人や記録さえ取れればいいという人、あるいはサイクリングよりもランニングやスイミングの方に重点をおいている人はランニングウォッチのみで十分かも知れません。

また、大前提として腕時計の装着に抵抗がない人である必要があります。ロードバイクではあまり違和感はないものの、MTBでは振動や地面からの突き上げによって、手に当たったり食い込んだりすることがあります。

ForeAthlete は光学心拍計を搭載している関係から腕に密着させて使用しますので、そこが気になる人は気になるかもしれません。そうした事情がある場合には素直にサイコンを選ばれたほうが幸せになれるかと思われます。

新しい生活様式

今までランニングウォッチとサイコンの機能的な違いを述べてきました。では、昨今の新しい生活様式においてどちらを使用するかと言うと、私の場合はランニングウォッチとサイコンの使用頻度は 7:1 ぐらいになってしまいました。

国境を自由に移動できないので未知の場所に訪れて地図を使用することもなければ、数日の泊りがけでどこかに走りに行くこともありません。そもそもからしてランニングとサイクリングのトレーニング頻度が現在では 5:1 ぐらいの割合です。

そしてランニングウォッチはランニングやサイクリング以外でも歩数計として使用できるのに対して、サイコンはサイクリング以外では出番がありません。よって私の場合はランニングウォッチに一本化しても支障ないと思われたので ForeAthlete だけを手元に残しました。

ただ状況が変化して移動が解禁されるか、どこかに移民するのであればナビゲーションとして Garmin eTrex の導入は検討しています。


GARMIN eTrex 32x

今どきはスマートフォンで良いという意見もあるかもしれませんけれども、鉄道に乗って都市から 30km ぐらい離れるだけで電波が入らなくなることは大陸では珍しくありません。

それも米国のような国土が大きな国や途上国ではなく、1人あたりの国民総所得(GNI)が上位1桁に入るような小さめの「先進国」でも割と普通にあります。

そうした訳で GPS/GLONASS のみで現在地を把握できるナビゲーション機器と走行ログ記録用のランニングウォッチは欲しいところではありますが、ForeAthlete/Forerunner があれば私的にはサイコンは無くてもいいかなというのが最近感じていることです。

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