台湾ヒルクライム遠征・MAXXIS太魯閣・海外で公式ツアーを使わずに会場に行く(宿泊・航空券手配)

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身も蓋もありませんが、最も安全、確実かつ楽に大会に参加する方法は公式ツアーに参加される事です。

そちらでは大会前日の受付会場となるホテルに宿泊できるほか、自転車の輸送を全て任せられる等のメリットがあります。

ついでに士林夜市や九份に寄るので自分で何とかしますというのは、私も含めて自己責任です。中国語、または少なくとも英語に堪能(IELTS 7.0またはTOEFL iBTで score 90以上など)でない場合、積極的にお勧めはしません。

記事内容はあくまでも参考程度に留め、詳細はご自身で航空会社、宿泊施設、公共交通機関にご確認ください。


宿泊について

今回は以下のサービスを利用しました。郊外地域でも登録施設が多いので頼りになります。



会場は「花蓮縣新城鄉秀林國中」おそらく「花蓮縣立 秀林 國民中學」という中学校の近くなので、この辺りの安い宿泊施設を探します。

上のサイト経由で予約すると通常の場合はキャンセル無料なので、部屋がなくなる前に早めに予約を入れておき、自転車を持ち込めないようならキャンセルするという方法を取るのが確実です。

予約時の依頼という項目があったので、下記のように自転車の持ち込みの可否について訪ねました。


We are going to attend the MAXXIS TAROKO INTL. HILL CLIMB bicycle race (http://www.cyclist.org.tw/index.php?fn=news&fn1=info&no=A&no1=340&no5=C). Could you please let us know whether we can bring our bikes into the rooms or a storage room? Thank you.


幸い、宿泊施設から「持ち込んで良いよ」という返信が来ましたので、今回はここで終了です。返事がない場合は、現地に電話して尋ねます。

台湾の場合は +886 (+が見当たらない場合は 010886) を入力してから、電話番号 02-25011… (この例では EVA AIR の電話番号の一部) の先頭の 0 を消して入力すると国際電話につながります。

例としては +886225011… みたいな形になります。通話料は安くないので、お話は要点を絞って短めに。メモを用意しておくと良いかもしれません。

今まで記述してきませんでしたが サザンセト・ロングライど でも しまなみ縦走 でも、実は予約時に問い合わせして自転車持ち込みの可否を調べています。


航空券について

今回は以下のサービスを利用しました。個々の航空会社で運賃を調べるより楽ですし、フライトの日時をずらす事で料金がどれだけ変わるのかが一目で分かるので便利です。

私はStar Allianceの会員なので、安心安全のEVA航空を選択しました。マイレージ、運用システムの信頼性を考えると、払い戻しの効くきちんとした航空会社の方が絶対に良いという価値観です。台北なら大阪への出張と値段は変わりません。

航空会社によっては、一切の変更を受け付けなかったり、自転車の持ち込みが有料のプランもあるので、輪行の条件や登録時の情報、とくに

姓名の順序が反対になっていないか

などに気をつけてください。

EVA航空では受託手荷物の項目に自転車の記載はないので、予約センターに電話して事前に持ち込みの手配を行なって頂きました (先程の番号ではなくて日本国内の支店で大丈夫です)。

台北から花蓮・太魯閣への移動方法、台湾での自転車輪行についてはこちら

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思いつきで目指したフォトポタ&ロングライド兼用クロモリロードバイクの仕様と限界

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今でこそ交通量が少なく、攻略の技術的な面白さを伴う山岳コースを中心に走っていますが、私の原点は移動手段としてのロードバイク。
レーシーな形状やフレームに纏わるエピソードよりも「頑丈で荷物も詰める旅する自転車」と言うコンセプトに惹かれて、ランドナーを探した末に行き着いたのは既に述べた通りです
目指す方向性も走行性能を高さより、どこに乗って出かけて行っても、周辺の景色と比較して違和感を感じさせない落ち着いたものである事、普段着でも乗れるぐらいの「実用性」を兼ね備えている事が重要でした。
気になるパーツについても軽量ホイールやカーボン製フォークのような走行性に特化したアイテムではなく、英国製のサドルバッグや革製サドル、シンプルでクラシックなボトルホルダー、靴を選ばないペダル、街乗りでアップライトな姿勢を取れる補助ブレーキ等、装飾性と耐久性と機能性を兼ね備えているかどうかがポイントになります。



機能性と装飾性を目指すとは言え、ロードバイク (競技用スポーツ器具) なので航空会社の規定を遵守すれば、海外まで荷物として輪行する事も可能です。
海外で自動車免許を取得するのは手間が多いのですが、自転車に関しては自由な国の方が圧倒的に多いので「どこに行っても使える最高に自由度の高い移動手段」と考えれば、多少の投資など何ということはありません。




中でも行き先として具体的に想定していたのは、かつて青春を過ごしたエルベ川のサイクリングロードです。
ここを快適に走れる自転車に仕上げることを念頭において当初はパーツを選んでいました。


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このように試行錯誤を繰り返したクロモリロードですが、拘りを持ってパーツを交換していくと走行性能はそのままか、むしろ低下しているにも関わらず、合計ではそれなりの金額となっていきます。
掛かった手間に対する分の愛着も湧くのですが、盗難や降雨等を考えると気軽に駐輪するのが気分的に憚られるので、移動手段としての評価はパーツに手を加える毎に微妙になります。
特に困ったのはホイール (レリーズ含まず、タイヤ、チューブを含めて前後輪で3.1kg超) で、ここに手を加えれば走行性能が劇的に良くなるのは間違いないのですが、より一層、自転車から離れづらくなるのが悩みどころです。
自転車で100kmほど走ってようやく目的地に到着しても、自転車が気になって遠くまで離れる気が起きません。気づくとポタリングの目的の一つである寄り道や観光が心から楽しめなくなっていました。
結局、様々な動機 (「ロングライドでは何も荷物を背負いたくない」等) から導入した装備品は、その日の走行距離と目的地に応じて付け外しを繰り返し、徐々に使わなくなる事もしばしばで、自転車を目的地に必要な荷物に合わせるのではなく、持ち物と目的地の方を自転車に合わせるという本末転倒ぶりです。
その延長線上にヒルクライムとイベントにしか使わない2台目の (カーボン製) ロードバイクの購入動機があります。
考え直してみると「どこに行っても使える」というコンセプトに問題があったのかもしれません。

しまなみ縦走に興味を持たれた方への注意

しまなみ縦走について

広島県尾道市と愛媛県今治市を繋ぐしまなみ海道で3月に開催されるスタンプラリーです。

指定された2日のうちに徒歩、または自転車で海道中の各エイドステーションを訪問し、スタンプを集めて完走を目指します。

2016年現在までは参加費無料事前登録不要です。


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しまなみ海道


会場アクセス

会場へのアクセスはJR尾道駅を利用されるのが便利です。

新幹線利用の場合、山陽新幹線の新尾道駅を使いたくなるものですが、2016年現在、同駅に停車する車両は主に「こだま」であり、本数も多くありません。

会場までの距離も在来線の尾道駅の方が近く、自転車組立場やコインロッカーが整備されている等、受け入れ態勢がしっかりしています。


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尾道駅の自転車組立場


関東や近畿、九州などの遠方からお越しになられる場合、約20km離れた位置にある 福山駅 まで山陽新幹線を利用し、そこから在来線に乗り換えて尾道駅に向かう事が一般的なようです。

松山空港や松山観光港ターミナルのご利用される場合、意外と今治に到着するまでの距離が長いらしいので気をつけてください。

食事

営業時間はお昼時と夕食時のみの飲食店が多い為、訪問時間に注意してください。

初めて訪問される方には、以下の何れかの地点で探される事をお勧めします。

都市部で飲食店多め 尾道駅周辺
今治駅周辺
賑やかなエイドステーション 瀬戸田周辺
道の駅・多々羅しまなみ公園

尾道駅と今治駅の周辺は飲食店の選択肢が多く、営業時間も長めです。

瀬戸田と道の駅・多々羅しまなみ公園は、イベントの経路上に位置する市街地 (または道の駅) では規模が大きく、休憩されている参加者も多いので賑やかです。


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道の駅・多々羅しまなみ公園


服装等

3月のしまなみ海道は風が強いため、走行中は肌寒いくらいです。

厚手のジャージウィンドブレーカー等の準備をお勧めします。

エイドステーション

参加登録なしの無料イベントである事を考慮すると信じられないほど立派ですが、補給食の食べ放題等はありません。

出張メンテナンスも運が良ければ、尾道の向島行きフェリー乗り場前と瀬戸田サンセットビーチに設置されているようです。

受付の人も「今年はいるか分からないけど」と仰られていたので、当てにできないものと考えていた方が良いかもしれません。


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瀬戸内海の潮汐


宿泊

しまなみ海道を抜けて尾道か今治のどちらかに辿り着くと、車が増えて走りづらくなるので途中経路上の何れかの地点での宿泊をお勧めします。

私たちは尾道から今治に抜けた後、約10kmほど離れた湯ノ浦温泉に宿泊しましたが、道が狭い上に交通量が多い為、しまなみ海道を抜けてからは非常に苦労しました。


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今治駅前


道後温泉など近隣の観光地を巡りたい気持ちは分かりますが、イベント中はしまなみ海道の中の観光地を巡るルートを設定された方が事故や駐輪場所、自転車の盗難等を気にする機会が減るので気が楽です。




その他の大事なこと

  • 最短経路上には本格的な登り坂 (斜度10%超) はありませんが、それなりにアップダウンがあります (橋毎に約30から60mほどを登ったり、降りたりを繰り返します) 。 走行距離も70kmを超えますので、走り慣れていない人が気軽なサイクリング気分で参加されると苦行になります
  • 街灯は全く期待できません。ライトと予備電源の準備は念入りに行ってください。コンビニ等、充電できる施設が25km先までないなんて事も起こりえます。
  • しまなみ海道の経路は、道路の白線の横に青線でペイントされています。経路には島の外周コースと、島と島をつなぐ橋への入り口 (その多くが左折、または右折) とがあり、気をつけないと自分が何処に向かっているのか分からなくなります。

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  • しまなみ海道中の各港を繋ぐフェリーが運航されていますが、イベント期間中は混雑の為、自転車の持ち込みを断られる可能性があります。
  • これだけ巨大な自転車専用の建造物群を体験できるのは世界中でもここぐらいだと思います。
  • 瀬戸内海の美しさは感動的です。
  • 残念ながら行けませんでしたが、亀老山などのヒルクラスポットなども含めて、コース設定はご自身で自由に決められます。

走行記録 0
走行記録 1 (実質開始)
走行記録 2
走行記録 3 (完結)