自転車でカメラを持ち運ぶ

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ロードバイクで出かける際は、基本的にストラップでカメラを吊るしながら携帯しています。

ミラーレスカメラは幅が厚いので、サドルバッグやトップチューブバッグには入りきりません。

また悪路の中でバニーホップする事もあるので、車体に取り付ける持ち運び方法では、振動でカメラが故障する確率も高まります。

体に括り付けておく運搬方法は、防水性は最悪ですが、振動の軽減という意味では幾分かマシになります。




ここに至るまでに、いろいろと試行錯誤を繰り返しましたが、最近はBLACKRAPIDという伸縮性のストラップに落ち着いています。


BLACKRAPID スポーツ RS-SPORT RRS-1BB

ヨドバシカメラのストラップコーナーでイチオシになっていたのを手に取ってみたところ、カメラがずり落ちて来ないように留め具が付いているのが気に入りました。

実際に体に巻き、上半身を左右に振ってみて、締め上げたストラップが伸びて来なかったので購入してみました。
今までに約600kmほど走行に使用していますが、使い心地は悪くありません。

ほぼ肩の真後ろ辺りで担ぐようにしてカメラを運搬する事になります。


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落下させて壊しても支障のないNEX5N(5年落ちでボロボロ)ならともかく、α7と高価なFEマウントレンズは粗雑に扱えないので、運搬方法も工夫します。

基本的にはクッションボックスに包んで、deuterのリュックサックの中に入れて置くことが多いです。
イベント参加のために、飛行機や新幹線で輪行する際も同様です。


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クッションボックスにはETSUMI E-6162を使っていますが、カメラを収納できて、カバンに入る大きさであれば、何でも良いと思います。

α7に55mmレンズまでの構成であれば、ETSUMI E-6162でも十分に収納できます。

自転車で出かける際に明るいポートレートレンズの出番はあまりなく、ほとんどの場合が薄い広角レンズで事足りるので、リュックサックに入る大きさという方を重視しても良いかもしれません。


ETSUMI モジュールクッションボックス E-6162

ヘルメットサイドマウントをつけて失敗したアクションカムHDR-AS200Vには、純正のハンドルバーマウントを導入しました。


ソニー アクションカム用ハンドルバーマウント VCT-HM2

降水確率が高い日のライドでは、防水仕様のこいつだけが頼りになります。


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アクションカムを導入すると、ライド中は走ることに集中できる事に加えて、イベントなどの他の走者がたくさんいる場面では迫力ある面白いビデオが撮影できます。

私は走行中はサイコンを確認しませんので、後から録画を見返してどの場面で、どんな走り方をしていたのかを見返すのができるのもとても便利です。

ただし斜度やケイデンスなどの情報を入れるには、もう一手間必要になります。

今のところは、これらの装備で不自由していませんので、過去に何度か高級コンデジの購入を検討したものの、未だに購入には至っていません。

使用しているレンズは、ほぼ一本だけです。

自転車で外出する際にしか出番はありませんが、自転車用途では他のレンズの出番をなくしてしまうぐらい描写、軽量さ、小ささ、価格が全て高水準で素晴らしいです。

SPD-SLクリートカバーの持ち運び

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SPD-SLビディングペダルを使用している人すべてに、私はクリートカバーを購入する事をお勧めしています。
自分で使用した上で「もっと早く買っておけば良かった」と思うことが多かったからです。



クリートカバーを使用していなかった当時の私のビンディングシューズの状態がこれです。


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走行距離わずか500kmにして歩行距離は既に20km超


お前は一体、どんな使い方をしてるんだ!?と驚き交じりに言われる事も日常でした。
比較的安全に走れる場所が近所に皇居しかないので、外出しようと思えば、必然的に東京駅や四谷駅から輪行せざるを得ません。
輪行ではエスカレーターやアスファルトの上を歩き続ける事になり、クリートが傷むだけでなく、重心が偏って危険な思いもします。



それが、このクリートカバーを付けておくと、駅構内のように危険が多く、かつ、歩かざるを得ない場所でスリップする可能性が大幅に減ります。
ただ自然に歩けるどころか、階段を降りざるを得ないような場面でも安心して地面に足を着けられるのです。
たった千円程度で、これだけ快適になるという経験が私の価値観を変えました。
クリートカバーには、クリート保護機能以上の価値があります。


SHIMANO(シマノ) SM-SH45 クリートカバー ペア ESMSH45

トイレなどを歩いて汚いので、走行中はどうしているの?と聞かれることがありますが、私の場合はビニールケースに収納してサドルバッグに入れています。


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100円均一でB7サイズのケースを選んでおけば、おそらく間違いありません。
体積、質量ともにそれほど大きくなりませんので、100mでも徒歩で移動する可能性があるのであれば、毎回、持参することにしています。


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石見グランフォンド 2016 / 200kmコース に参加して

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期待を持って参加した石見グランフォンド2016 の石見山塊往還コース(200km)ですが、結論から述べると、何とも煮え切らない不本意な結果に終わりました。
イベントに対する感想は、なぜ「初心者・中級者に向けたサイクリングコース(※ 公式ホームページの記載を引用)」と「制限時間に間に合わなければ足切り」となる「ハードなコース」の参加者を混ぜて同時にスタートさせるのか、の一言に尽きます。
実際にコースを走ることで、運営の方々が参加者をどれだけ楽しませようと工夫しているか凄くよく分かりましたし、サポートも手厚く、地元のボランティアの方の支援も素晴らしかったです。


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サポートの手厚さは今まで参加したスポーツイベント中で間違いなく一番です


30°Cに迫る気温の中、帽子一つでコース誘導を行っていた係りの方や、頻繁に安全を確認して回るサポートカーのスタッフには本当に頭が下がる思いでした。
しかしながら、制限時間追い越し禁止の制約が存在する以上、走力も参加目的も異なる2つの参加者グループが最初の約50kmのみとは言え、同時にスタートして同じコースを走るのは問題があると指摘せざるを得ません。
石見グランフォンド2016には、70km、140km、200kmの3つのコースがあるのですが、スタート地点からしばらくは全く同じコースを走ります。
このうち、140kmと200kmはスタート時刻も同一です。
140kmは「さほど厳しいコースではない(※ 開催要項の記載を引用)」ため、入門者も多数います。
一方で、200kmコースではおよそ2,000mの獲得標高のある153kmを約8時間で走りきらなければなりません。



8時間以内に所定のエイドステーション(チェックポイント)に辿り着けない場合、大会の目玉となる三瓶山ヒルクライムに挑戦する事ができなくなるためです。
しかし、スタート時の列の後方に並ばざるを得なかった為、出遅れた200kmコースの参加者は、イベント終了まで遅れを取り戻す事ができません
何故ならば、スタートからほぼ50kmの並走区間には、大会ルールで指定された追い越し禁止区間工事区間車線狭小区間が連続するためです。


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しかも、スタート時の並び順はコースによる区分や平均時速の自己申告等によるものではなく、当日、会場に到着した順番です。
このため参加者の多くが、およそ150km先にあるエイドステーションを目指し、制限時間に間に合うよう集団を形成して先へ先へと進む間、後方に並んだ参加者は追い越し禁止区間に阻まれて、ただ待つ他にありません
ようやく自分のペースで走れるようになった頃には、完全に取り残されて、前にも後ろにも誰もいない状態になります
ゴールまでたった独りで走り続けなければなりません。
これを回避するには、最初からチームで参加する事ですが、誰もが県内や近県から集団で参加しているわけではありません。
加えて、スタートでの出遅れにより、日中で一番暑い時間帯(10:30 – 15:00)にヒルクライム区間が重なる事が、追い打ちを掛けます。




私がロングライド(ファンライド)イベントに参加するのは、自分と実力の拮抗している見知らぬサイクリストと協調し、助け合いながら共にゴールを目指したいからであり、普段は行けないような有名な(ヒルクライム)スポットを実際に走ってみたいからです。
後者は一人でも不可能ではないですが、前者は恵まれた環境になければ普通は実現できません。だからこそ、安くもない交通費や参加費用を支払ってでも、多くの参加者の集まるイベントに積極的に参加する訳です。
今回の石見グランフォンドでは、そのどちらも実現できていないのが(190kmとは言え)完走しきっても何の充足感も得られなかった理由です。
2016の200kmコース自体は特に厳しいということもなく、奥多摩で峠を2つ、3つ超えられる人であれば、難なくクリアできます。
過去には石見高原林道などの厳しい区間がありましたが、今回2016のコースは部分的に勾配15%があるぐらいでセグメント全体が激坂として認定されているような難所はありません。
事実、140km/200kmコースの分岐点となる第2エイドステーション到着時点で、200km参加者の後ろから10%以内に入っていた私の周辺の参加者でさえ、誰一人として足着きや押し歩きなどしていませんでした。
熱射病による頭痛と悪心により120km地点で完走を捨て、そこから先は安全に帰還する事しか考えずにノロノロと走っていた私でさえ、終わってみれば平均時速21.8km/hで走りきれていたぐらいの普通のコースです。
来年はどうかスタート時間や並び順を改善して頂きたいです。
それでも、どうしようもない場合は、参加者様の方で集合時間の1時間以上前に来るなどの対策を行ってください
私とみかんさんは、6時の会場集合時間よりも10分以上は前に来たにも関わらず、既に手遅れで最前列から遥か後方に並びました。
GPSによると実際にスタートしたのは、スタート時間の7時15分より遅れること14分の7時29分でした。
追い越し禁止区間で道が空くのを待ち続け第1エイドステーションに着いた時には既に長蛇の列ができていました
私たちは第1エイドステーションと第2エイドステーションでは、補給食の受け取りを諦めて素通りしました。
列に並ぶ時間が惜しかった以上に、早く自分のペースで自由に走りたかったからです。



山岳区間を抜けて、200kmコースのみの最初のエイドステーションに入る手前で、私は向い風を物ともせずに突き進んでいく参加者の大集団とすれ違いました。
あと10分早く到着していれば、あの集団の中に入れたのに…
近年、あれほど悔しい思いをした事は他にありません。
エイドステーションに到着した私は、そこで自分が参加者全体の後方から10%以内に入っていることを知ります。
あれだけ抜いてきて、ほとんど抜かれた覚えもないのに…
もう、その時点で私の中でこのイベントは終わっていました
それからの残り100kmはずっと独りです。
前を見ても、後ろを見ても、他の参加者は誰もいません。


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吹き付ける強い南風に抗って独りで漕ぎ続けるうちに、熱さで頭が痛くなってきたので、走行を放棄して木陰に逃げたり、道の駅で飲み物を口にしながら現実逃避を始めました。
頭痛や悪心がしてくるぐらいなので、せっかく準備したサプリメントも何の効果もありません。
開始前と走行中に6錠も飲んだのに、遅れを取り戻すために必死で踏み続けているうちに何度も攣りました。
完走も既に興味がなく、リタイアするには余りにも遠くに来過ぎてしまったという理由で、ただ帰ることだけを考えて力を入れずにゴールまでノロノロとペダルを回し続けました。
私の石見グランフォンドはこうして終了しましたが、200km、140kmコースともに来年はもっと参加者が増えて欲しいと願っています。
その方がスタート時間を分ける事がより現実的になるというのも理由の一つですが、サイクリングイベントに参加する事は楽しく、一人きりで走るよりもずっと学べる事が多いからです。
集団走行の作法からハンドサインの出し方、ブレーキのタイミングまで教えてくれるのもイベントです。
石見グランフォンドは特にスタッフのサポートが手厚く、コースも山あり、川あり、海ありと変化に富んでいて、参加者を楽しませるように細部まで考え込まれています。
追い越し禁止などで急かされることもないので、見方を変えれば、初めてのロングライドに最適なイベントに成り得るポテンシャルがあると断言できます。


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来年、参加される皆様は、ぜひ大会の規定や注意点を知った上で、精一杯楽しんでください。
スタッフの皆さん、手厚いサポートをありがとうございました。

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