香港で PC を購入するメリット・デメリット

近いように見えて意外と遠い香港。年末年始から気温 20℃ 前後の日が続きます。同時刻の東京の気温を調べてみると 10℃ 未満なので、気候だけでも生活環境は大きく異なります。

おおよそ、いつも空が曇っていたり、空気が悪かったり、狭い部屋が多かったり、あまり嬉しくないことが目に付きますが、チーズやピザが安かったり、英語だけで生活できたり、日本を含めた海外の流行りの商品が選び放題だったりと良いところも数多くあります。

高スペックな最新の PC を安く購入できるのも香港の魅力の一つです。




香港のパソコンは本当に安い

日本で日本車を購入したり、ドイツでドイツ車を購入するよりも、米国の方が日本車やドイツ車を安価に購入できるのは有名な話です。

米国では車の価格が低い傾向があるのと同じように、香港では PC の価格が低い傾向があります。

と言っても、日本もコンピュータや電化製品をとても安価に購入できる国の一つなので、実際には「1割から2割ぐらい安いかな」と感じることが多いです。

これだけでは本当に安いとは言い切れません。

しかし、香港には消費税がありませんので、PC などの高額商品になると実際の支払額の比較では無視できないほどの差ができることもあります。これに円高が加わると凄まじいです。

さらに香港の店舗は無料で3年の保証を付けてくれる (ただし香港域内限定) こともありますので、内容を考えると本当に安いと思えてきます。

もちろん、Dell や HP などの International Warranty / Global Warranty 付きのモデルを選択すれば、1年間は世界中のどこでも保証を受けられるのは日本で購入する場合と変わりありません。

部品を確認しながら購入できる

香港の PC 販売店は安いだけではなく、どこに行っても大抵は PC 内部の構造を見せてくれます。

デスクトップだけではなく、最新の薄型ノートパソコンに対してまで商品の分解画像から部品の種類まで、何でも見せてくれる店舗が多いです。

店主が自分自身で商品を分解して、部品単位で構成を把握しているので、RAM や SSD の増設の可否や電池やキーボードなどの消耗品の入手性をいくらでも教えてくれます。

しかも、話し込んでいて相手に気に入られると、値引き交渉をしなくても向こうから値引き価格を提示されたり、アクセサリを追加してくれたりして、さらに安くなる場合もあります。

日本で購入するほうが良い場合も

これまで述べてきたとおり、香港で PC を購入する利点は数多くあります。ただし、その多くを享受するには英語 (もしくは広東語) を不自由なく使えることが前提になります。

店舗に行って選択するだけでお終いというよりは、店主とスペックや使用用途を話し合うことでモデルや追加オプション (SSD増設など) や保証が決まります。

最初に提示されている価格もモデルに対しての最高価格であることが多く、話していると価格が安くなったり、日本や米国、カナダ向けの type A ケーブルに交換してくれたりといったサービスを受けられることが多いです。

香港で購入する PC は、当然、香港仕様となるわけなので、電源はイギリスやアイルランド でしか使われていない と同じ BF / G という特殊なプラグに、北米仕様の US キーボードというユニークな組み合わせになります。


それから重要なことですが、Windows PC を購入しても Microsoft Office は付属しません。

実のところ、最初からソフトウェアが付属している日本仕様の方が特殊なので、香港版だからという訳ではありません。

上述の「1割から2割ぐらい安い」という感想も、日本仕様モデルからソフトウェア価格を除外したハードウェア単体での比較なので、見かけ上は日本の方がもっと高額な値が表示されていることに注意が必要です。

したがって日本語 OS 、使い慣れた JIS キーボード、プレインストールされた Microsoft Office が欲しいという方が、安価だからというだけで香港で PC を購入してしまうと、おそらく不幸になります。

PCや電化製品の価格が高い国 (ヨーロッパや西アジア) に住まれているならともかく、十分に PC が安くて保証も充実している日本市場を差し置いて、無理に香港で PC を購入する必要はありません。

そうした注意点とは対照的に、日本で見かけるベンダーの商品であれば、ほぼ全ての PC に電波法のマークが付属していますので、香港で購入した PC の多くは日本在住の方でも安心して日本国内でもお使いいただけます。

分解写真を見てみると、香港仕様の中国製であるにも拘わらず、驚くほどの日本製部品が使われていて、日本語表記の注意書きが溢れかえっていることに笑ってしまうほどですし、購入時にも本体外装を見て電波法マークの有無を確認できます。

おまけに米国の FCC や欧州の CE 承認、さらには日本のPCリサイクルマークの付いた PC が普通に香港モデルとして流通しています。

日本仕様と全く同じという訳ではありませんが、使う人によっては嬉しい (とくにソフトウェア開発に重宝する) 英語 OS と US キーボードを搭載モデルを割安に購入できるので、もし円高の際にこちらに来られることがあったら PC を見てみるのも良いかもしれません。

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