台南紀行

約10ヶ月ぶりに台湾を訪れています。今年に入って5回目か6回目の海外出張です。

トレーニングや糖質制限を否応なく中断せざるを得なくなるので、レース出場前には成る可く避けたいものですが、普段なら出会えない景色に巡り会えると思うと楽しくもあります。

激務のエンジニアにとって数少ない役得かもしれません。大学 (院) 生の頃は、来たくても適当な国際会議がなかったので無縁だった台湾に、就職後は取引先の都合で頻繁に訪れる事になった事には皮肉なものを感じます。




東京を出発時には19度だった外気温は桃園空港に到着した頃には32度にまで上っていました。まとわりつくような湿気と熱気にじわりと汗が噴き出します。

桃園空港と言えば、今年の3月にようやくMRT (地下鉄路線) が乗り入れて台北站まで鉄路で到達できるようになりましたが、往路は従来どおりの移動手段であるバスで高鐵桃園站まで移動します。

台北方面には何度も訪れていますが、空港から桃園まではバスで移動した事がなかったので、所要時間と運賃を確認しておく為です。


MRTは台北中心部だけではなく高鐵桃園站にも接続しているので、普通に移動するだけであればそちらを利用した方がおそらく簡単です。今後は空港からの輪行手段も変わっていくのでしょう。

桃園からは高鐵 (High-speed rail) で一気に台南にまで南下します。

高鐵は日本の東海道新幹線そのものなので、車両の構造やデザイン、案内放送までそっくりです。台北から台中まではトンネルが連続する点まで東京から静岡の区間に似ています。

日本と異なるのは座席ではなく、出入り口付近に専用の充電スペースが設置されているところです。物価の差もあるのでしょうが料金も新幹線と比較して極めて安いです。まだ新しいからか東海道新幹線と比較すると驚くほどに不快な横揺れがありません。

気になるのは日本と同じ左側通行である点です。

右側通行用に新たに車体を設計すると費用が高騰してしまうからなのかもしれませんが、道路から鉄道から右側通行の台湾にあって高鐵だけ日本と同じ左側通行で運用されている事には強い違和感を感じます。

日本と同じく左側通行のイギリスやオーストラリアに輸出する事がもしあったとしたら歓迎されるかもしれませんが、左ハンドルの車に驚愕する人の多いアメリカにはそのまま輸出できるのだろうかなどと余計なことを妄想してしまいます。



台南站に到着したら旧市街の方角にある街一番の高級ホテルを目指します。林百貨店のある旧末廣町が有名ですが、花園町や清水町など日本統治時代の古地図で参照できる地域です。

日本の面影はほとんどありませんが、あやしい 日本語だけは氾濫していて楽しいです。

東京の表参道あたりに英語が氾濫しているのと同じような現象で、現地の台湾人にとって日本語は身近で違和感のない言語なのかもしれません。


日本語と同じような頻度で台湾で見かけるのは野生動物です。

ネコにリスにコウモリと。

もちろん近づき過ぎると逃げられてしまうので望遠レンズが欲しくなります。

持っていて良かった広角レンズとはよく耳にする言葉ですが、単焦点レンズ一本で旅をしていると望遠も欲しくなる事が多々あります。

しかし、新たに導入した撮影機材自体は大活躍で、仕事でさえなければこれに Android スマートフォンとBluetoothキーボードだけで長旅できると感じます。

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